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ベリタステクノロジーズ、中小・拠点のバックアップに専用のアプライアンスを発売
2019/12/13 09:00
週刊BCN 2019年12月09日vol.1804掲載
アプライアンスは同社製品の中でも近年特に販売を伸ばしているカテゴリー。多くの企業で、バックアップ対象となるシステムの多様化、データ量の増大といった課題が深刻化しているのに対し、アプライアンス製品は設計・検証の手間がなく運用も容易なことから、従来のソフトウェア製品よりも高い伸びを示しているという。
これまで同社では最大298TBの環境に対応する中規模向けアプライアンス「NetBackup 5240」を主力としており、小規模向けにはVMware環境上に展開する仮想アプライアンス製品で対応していた。しかし、中小企業やリモート拠点には仮想化基盤が存在しない、あるいは運用担当者が不在、といった問題があったことから、新たに小規模環境用の機器を出すことで市場を本格攻略したい考え。15TB以下の環境に絞ることでハードウェアのコストも抑え、NetBackup 5240の同容量構成に比べ約4割安い価格を実現した。
同社の高井隆太常務は「NoSQL系のワークロードやクラウド環境を含め、あらゆるデータソースをバックアップできるのが強み」と説明。従来は個別の端末やサーバーごとにバックアップを運用していた中小企業や拠点でも、データソースの多様化によってバックアップ統合のニーズが高まっており、同社が手掛けてきたエンタープライズ向けの高機能なデータ保護製品がより小規模な環境でも求められるようになってきたとしている。
また、同社のアプライアンス製品のうち、名称に「Flex」が付くモデルはコンテナ型のアーキテクチャーを採用しており、有効にするコンテナを切り替えることで、クラウドゲートウェイ製品としても機能する(Flex 5150ではバックアップサーバーとゲートウェイの同時利用は非対応)。重複排除等の最適化処理を行いながら、パブリッククラウドにデータを複製し可用性を高めることができる。
今月より販売パートナー向けのトレーニングを開始。来年には主要パートナーと共同でリセラーおよびエンドユーザー向けのセミナーを開催し、中小企業や地方に向けた新たな販売チャネルも開拓していく。中小規模向けのバックアップアプライアンスではArcserveやBarracuda等の他社製品が先行しており、ベリタスは大手向けで実績のある技術やブランドを武器に巻き返しを図っていく構図となる。(日高 彰)
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