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軸足はデータ保護の技術提供 パートナーのDC通じバックアップサービスを展開――アクロニス・ジャパン
2019/08/03 11:30
週刊BCN 2019年07月29日vol.1786掲載
同社はバックアップソフトを主力としてきたが、今年の業績は全世界合計で前年比30%増という高水準で推移しているという。その理由として、ベロウゾフCEOは「デバイスの数とデータの量が急速に増えており、それらの管理が複雑化していること」「サイバーセキュリティでは、防御側に対し攻撃側のコストが著しく低くなっていること」を挙げる。脅威の検知や防御だけでなく、データの破壊に備えなければいけないという情勢の中で、同社の製品はバックアップとセキュリティの両機能を併せ持ち、PCからサーバー、モバイル端末まで幅広いデバイスに対応していることから、販売を伸ばしていると説明した。
ベロウゾフCEOは、今後はソフトウェア製品の販売に加え、技術のパートナー向け提供を伸ばしていくと強調。Cyber Cloudは、バックアップ、ディザスタリカバリー(災害復旧)、ランサムウェア対策などのデータ保護機能に加え、アカウントや利用状況の管理といったサービス事業者向けの運用機能をもつプラットフォームで、同社からSaaSとして提供されるほか、パートナーのデータセンター(DC)に展開することも可能。
嘉規代表取締役は、日本市場での今後の施策の一つとして、自社DCをもつSIer向けのCyber Cloudの提供に注力すると説明。「多くのサービスやソリューションが、大手パブリッククラウド上に移行しつつあるのに対し、顧客の要望に応じて、SIerの堅牢なDCにデータを格納したいというニーズも強い」と指摘。Cyber Cloudを用いれば、バックアップデータの管理機能はアクロニスが提供しつつ、データの保管場所としてはパートナーの自社DCを活用するという構成を容易に実現できるとした。また、Cyber Cloudの機能は、アクロニスのブランドを表に出さない“ホワイトレーベル”形態で提供が可能。パートナーは自社のブランドで、初期投資を最小限に抑えながらデータ保護サービスを開始することができる。API連携により、パートナーが提供している既存の業務アプリケーションにデータ保護機能を追加するといった形態も考えられるという。
嘉規代表取締役はF5ネットワークスジャパンでパートナー営業本部長、Box Japanでチャネル営業部長などを務め、今年6月から現職。Cyber Cloudのパートナーを現在の50社から、2021年度中に10倍の500社まで増やすことを目標として掲げた。(日高 彰)
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