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他社UTMユーザーも導入可能な多要素認証サービス VPN製品のアップセル商材として提案――ウォッチガード・テクノロジー・ジャパン
2019/03/29 12:30
週刊BCN 2019年03月25日vol.1769掲載
AuthPointはクラウド型のMFAソリューションで、従業員がリモートアクセスを行う際、あらかじめ登録されたスマートフォンにプッシュ通知を送信し、パスワードと、プッシュ通知に対する承認操作の両方で認証が成功しない限り、ログインを許可しない仕組みを構築できる。パスワードの使い回しや管理の不備などで、万一、従業員のアカウント情報が社外に漏えいした場合も、スマートフォンを所有する正規ユーザー以外のアクセスを防ぐことが可能。また、ウェブメールや営業支援システムなどSaaSアプリケーションの利用時や、WindowsログオンにもMFA機能を追加することができるので、業務に利用する端末からサービスまでを幅広く保護できる。
今月来日した、米ウォッチガードで認証製品のディレクターを務めるアレックス・カグノーニ氏は、「従来のMFAソリューションは、複雑なシステム構築作業が必要で価格も高かったため、金融など一部業界の大企業でしか普及していなかった」と指摘する。これに対してAuthPointは、ハードウェアの追加購入が不要で、クラウド上で設定を行うだけでMFAを導入でき、1ユーザー当たりのコストも月額に換算すると数百円のため、中堅・中小企業でも無理なく利用できるとしている。カグノーニ氏は「セキュリティー事故の大半はパスワードの漏えいが原因。いくら強固なファイアウォールがあっても、リモートアクセスで社内に侵入された場合それは役に立たない。MFAは高価で難しいという誤解を解きたい」と、サービスの設計意図を説明する。
また、RADIUSやSAML 2.0といった標準的な認証技術に対応している製品やサービスであれば、ベンダーを問わず連携可能なのが特徴。他社製のUTMやVPN製品を使用している顧客にも、安価にMFAを導入できるサービスとして提案が可能としている。近くMacのログインにも対応するほか、私用スマートフォンの業務利用を許可していない企業向けに、ハードウェアトークンのサポートも予定している。(日高 彰)
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