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ベリタステクノロジーズが事業方針 クラウド戦略強化へ 「ビジネスの中心には常にパートナー」と強調

2019/03/15 07:30

週刊BCN 2019年03月11日vol.1767掲載

 ベリタステクノロジーズのアジア太平洋/日本地域担当チャネル・アライアンスのゲーリー・シバース・シニア・ディレクタとサイモン・ジェリー・ゼネラルマネージャーが来日し、2019年度の事業方針やパートナー戦略について説明した。

ゲーリー・シバース・シニア・ディレクタ(右)と
サイモン・ジェリー・ゼネラルマネージャー

 まず、今後の強化ポイントとして挙げたのはクラウドへの対応だ。Microsoft Azure、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloudなどのクラウドプロバイダーとの関係強化を進めたことを強調した上で、ユーザー企業の意識についてシバース・シニア・ディレクタは「クラウドを活用したいというニーズは高まっている」と指摘。具体的なクラウド活用例としては「テープストレージを利用している企業が、データの活用のしやすさ、コンプライアンス的観点からクラウドへの移行を検討している」と説明した。

 こうした背景を踏まえて、物理、仮想、クラウドの三つの環境に対応し、統合してバックアップ・リカバリーができるクラウド対応製品として、エンタープライズ向け「Veritas NetBackup」、中小企業向け「Veritas Backup Exec」の販売を強化していく。特にBackup Execは、データの可視化、保護を統一感のあるインターフェースでシンプルに管理できるため、IT部門リソースが不足する中小企業で導入しやすいとしている。

 また、SaaS型サービスを活用する企業が増えていることからリリースした「Veritas SaaS Backup」も強化した。Office 365に加えてG Suite、Salesforce環境のデータ保護、検索、リストア機能を提供する。ジェリー・ゼネラルマネージャーは「今、オンプレミス環境で使っているアプリケーションは、今後クラウドから提供されるようになる。クラウドが加速した時、この製品は大きな力を発揮するだろう」と話し、今後の成長に期待を寄せた。

 これらの製品、サービスはパートナー経由で提供していく。昨年4月にパートナープログラム「Veritas Partner Force」を開始し、ディストリビューターとの連携を強化。イネーブルメントプログラムやマーケティング支援プログラムの提供を行い、パートナー経由でリーチしていく体制を整えた。ジェリー・ゼネラルマネージャーは「全世界的に、評価は非常によい。ディストリビューター、リセラーから高い評価があり、私たちが進めている方向性について正しいと確信を持っている」と手応えを語る。国内でも登録パートナー数が倍増し、今後もさらに新規パートナーの獲得に注力するという。

 ジェリー・ゼネラルマネージャーは「私たちのビジネスの中心には常にパートナーがいる。今後は地域や国に合わせた運用に少しずつ変えていく。またパートナーに対するメリットも厚みを増やしていく」と語った。(山下彰子)
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外部リンク

ベリタステクノロジーズ=https://www.veritas.com/ja/jp/