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MWC Barcelona 2019 5G元年のクラウド/ネットワーク像を展示 ファーウェイからは米国への反論も
2019/03/09 12:00
週刊BCN 2019年03月04日vol.1766掲載
マイクロソフトは、MWCの開幕前日に業務用MR(複合現実)デバイスの新製品「HoloLens 2」を発表(価格は3500ドル、年内出荷予定)した。視野角の拡大や軽量化といったスペック向上に加えて、Azureとの連携機能を強化。クラウド上で生成した3Dグラフィックをリアルタイムで表示する「Azure Remote Rendering」や、HoloLens使用者と同じ仮想空間をiOS/Androidデバイスからも見ることができる「Azure Spatial Anchors」などの機能を追加した。HoloLens 2自体にモバイル通信機能は含まれないが、サティア・ナデラCEOは「コンピューティングはますます遍在化、分散化している」と指摘し、5Gの普及によってエッジデバイスとクラウドの連携が高度化するとの見方を示した。
また、ネットワークインフラの領域では、通信事業者向けの専用ハードウェアをベースとしたアーキテクチャーを、汎用サーバーとソフトウェアによる仮想化技術に置き換えることで、機器の導入や運用・管理に必要なコストを削減する動きが進んでいる。インテルは、Xeonプロセッサー搭載の汎用サーバーに追加することで、携帯電話網で必要なデジタル信号処理を高速化できるアクセラレーターボードを発表した。今年10月に国内第4の携帯電話事業者としてサービスを開始する楽天モバイルネットワークは、このインテル製ボードを搭載したサーバーを展示。末端の無線機を除く全てのネットワークインフラを仮想化技術で構成する、世界初の携帯電話事業者になることをアピールした。
また、5Gをめぐっては米トランプ政権が華為技術(ファーウェイ)製品排除の方針を強めており、オーストラリアや日本の政府もそれに同調する動きをみせている。26日の基調講演に登壇したファーウェイの郭平輪番会長は、業界関係者に向けて「これまでバックドアを設けたことはないし、今後も決してしない」と宣言。同社製品にセキュリティー上の懸念があるとする米国の主張には根拠がないと反論した。
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