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DXを推進する支援サービス 22年までに50億円規模の受注目指す――TISとニュータニックス

2019/02/18 07:00

週刊BCN 2019年02月11日vol.1763掲載

 TIS(桑野徹社長)とニュータニックス・ジャパン(町田栄作社長)は2月1日、メインフレームなど企業内に残る旧来のシステムで稼働する「レガシーシステム」の刷新を支援するサービスで協業すると発表した。2018年9月に経済産業省が発表したレポートで指摘した「2025年の崖」問題に対応する。

 2025年の崖とは、経産省が発表した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート」によると、複雑化・ブラックボックス化したレガシーシステムでは高度なデータ活用が難しく、それにより大きな経済損失が発生する恐れがあるというもの。そのため、25年までシステム刷新を集中的に推進する必要があるとした。
 
TIS
矢野 学
執行役員

 TISの矢野学・執行役員インダストリー事業統括本部公共事業本部モダナイゼーションビジネス事業部長は「実際に日本では約8割の企業が何らかの老朽化したシステムを抱えていて、それがDXの足かせとなっている」と警鐘を鳴らした。

 今回の協業では、TISのシステム移行サービス「Xenlon~神龍(シェンロン)モダナイゼーションサービス」を活用して、レガシーシステムからの移行を行い、その移行先としてニュータニックスのクラウドサービスを優先的に提案していく。
 
ニュータニックス・ジャパン
町田栄作
社長

 ニュータニックス・ジャパンの町田社長は、「企業はベンダーロックインを避けて、いいとこ取りすることを望んでいる。ニュータニックスのプラットフォームを活用することでオンプレミスでも、クラウドとの連携でも、自由に柔軟にベンダーロックインのない環境を実現できる」と強調した。

 Xenlon~神龍モダナイゼーションサービスは、アセスメントサービス、マイグレーションサービス、リノベーションサービスをトータルで提供する。レガシーアプリケーションのコードをJavaなどの言語に自動的にリライトする独自ツール「Xenlon~神龍 Migrator」を備え、変換率はほぼ100%でコード移行が可能だという。これによりメインフレームなどの動作を忠実に再現できることに加え、新旧比較テストによる確実な品質保証まで行う。

 レガシーアプリケーションをJavaなどポータビリティーの高い言語に変換した後は、クラウド移行を見据えたオンプレミス展開、あるいは直接クラウドへの移行、ハイブリッド構成など、顧客の要望に応じたプラットフォーム提案を行う。

 今後両社はターゲットを共有し、共同営業を2月から開始するほか、3月にはレガシーシステムの刷新に関する共同セミナーを実施する。9月頃には協業による最初の案件獲得につなげ、22年までに関連サービスを含めて50億円規模の受注を目指すとしている。(山下彰子)
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外部リンク

TIS=http://www.tis.co.jp/

Nutanix=http://www.nutanix.jp/