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オラクル&テラデータ出身の新社長がSaaSプロバイダーへの転換をリード「既存パートナーへの不親切な対応を反省」――インフォアジャパン
2018/11/30 07:00
週刊BCN 2018年11月26日vol.1753掲載
米インフォアの直近の製品戦略では、Infor OSという同社アプリケーションの共通の技術基盤かつ外部システムとの連携のハブにもなるプラットフォーム製品上に、従来の主力製品であるERPやSCMとその周辺アプリケーションを核として、業種特化型でそれぞれのビジネスプロセスを広く網羅するソリューションをラインアップしている。
さらには、2015年に買収したグローバル物流の可視化ソリューションベンダーであるGT Nexus、17年に買収したクラウド型BIソリューションベンダーのBirstの製品群もInfor OS上で稼働させ、19年前半には国内提供を開始する計画だ。また、19年春に米国でのリリースが予定されている基幹業務の生産性向上や高度化をサポートするAI「Infor Coleman」も、なるべく早い段階で国内投入したいとしている。これらをAWSのインフラに乗せ、拡張性が高く基幹業務をスマート化できるクラウドサービスとして提供することに注力していくというのが、インフォアの基本方針と言える。
こうした製品戦略を受け、飯尾社長は日本市場における拡販戦略として、ダイレクトセールス、チャネルパートナーとのアライアンス強化の両面で手を打つと宣言した。まずダイレクトセールスについては、従来の顧客層の中心である中堅・中小企業だけでなく、大企業向けの営業に特化してリソースを割き、顧客開拓を図る。また、自動車、産業機械、食品・飲料、流通など業種特化型のソリューション提案は従来どおり力を入れるが、GT NexusやBirstについては製品特化型の専任営業組織を新設し、業種特化型ソリューション提案の営業部隊と連携しながら拡販に取り組むという。
パートナーとの協業強化については、「正直に申し上げるとこれまで既存のパートナーに不親切な対応をしていた部分もあって、そこは本当に反省している」(飯尾社長)との認識の下、パートナー営業部隊のリソースを増強するほか、トレーニングカリキュラムの充実や、技術者認定制度のローカライズ(日本語による認定試験の開始など)にも新たに取り組むという。今後3年間で100人の認定技術者を新規で育成する計画だ。(本多和幸)
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