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バックアップソフトのベリタス データ活用ソリューションの道へ NetBackup最新版にデータ活用機能を搭載
2018/10/12 09:00
週刊BCN 2018年10月08日vol.1746掲載
最新版は「Veritas NetBackup 8.1.2」。データバックアップ機能の強化に加え、バックアップしたデータを開発、検証などに活用できるようにする機能を新たに搭載した。VMwareの仮想マシン(VM)のバックアップデータを仮想的にコピーすることができる機能。なお、この機能を利用するにはNetBackup Applianceが必要になる。
VMのバックアップをNetBackup Applianceに取り、復元機能を使ってNetBackup Applianceを仮想的に対象VMが存在するNFS データストアに見せかける。ただ仮想的なVMはバックアップデータにひもづいているので、そのまま変更を加えるとバックアップデータそのものが変更されてしまう。そこで仮想的なVMから仮想コピー(スナップショット)を作成し、これを「VM仮想コピー」として開発、検証用に提供する。変更はキャッシュ領域に逃がすことで元データを変更することなくバックアップデータを活用できる。
VMやOracle DBごとの本番データのコピーを開発者や検証者に渡し、本番データをもとにした開発や検証を行うことは一般的に行われてきた。その場合、コピーに時間がかかる、コピーが開発/検証者に届くまでに複数の担当者が関わり、時間がかかる、ストレージ容量を多く消費するといった課題があった。勝野雅巳・テクノロジーセールス&サービス本部シニアプリンシパルスペシャリストSEは、「VM仮想コピーは短時間でコピーが完了し、データ量もVMのコピーよりも少ない」と説明する。ただ、VM仮想コピーはシステムで変換、制御しているためにアクセスに遅延が生じる。この点について、同社は改善を重ね、「VMのコピーをNetAppやDell EMC IsilonなどのスケールアウトNASに保存した場合と比較して、アクセススピードが8割程度になるように遅延を抑えた」と勝野SEは説明する。
バックアップデータをより活用しやすいように、直観的でシンプルな設定、操作が行えるウェブ UIを新たに追加した。勝野SEは「データを活用するとなった時、バックアップ管理者以外の人がNetBackupを操作するケースが増える。データ活用のためにはUIをシンプルにする必要がある」と話す。
今後は、Oracle DBやSQL ServerのDBインスタンスもバックアップデータから仮想コピーのインスタンスを活用できるようにする計画だ。(山下彰子)
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