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他のSIerに先駆けて自動運転車の事業化を目指す 地域のコミュニティバスやタクシーをターゲットに――NTTデータと群馬大学
2018/09/28 09:00
週刊BCN 2018年09月24日vol.1744掲載

梶保夫
企画部長
実証実験では、住民のマンションから最寄り駅の豊洲駅、商業施設のららぽーと豊洲の三つの地点を結ぶルート。3台の自動運転車を投入した。自動運転は、限定的な条件下で完全な自動運転を実現する「レベル4」の水準。運転手は介在しないものの、自動運転のままルートを外れての走行はできない。事業化を担当しているNTTデータの梶保夫・第一公共事業本部企画部長は、「ルートが固定されている条件であれば、事業化は十分に可能」と手応えを感じている。
豊洲での実証実験に使った自動運転車は、ミニバンにカメラやレーザーセンサー、GPSアンテナを取り付けたもので、1台当りの価格は約1500万円。GPSはNTTデータ本社ビルを基準点として補正データを送ることで、「2センチ程度の誤差範囲で自分の位置をリアルタイムで特定できる」と、自動運転技術を担当した群馬大学の小木津武樹・次世代モビリティ社会実装研究センター副センター長は話す。実証実験では使っていないが、国産GPSでセンチメートル級の測位が可能な「みちびき」を使うことも想定している。


小木津武樹
副センター長
技術的な課題は、20年までにほぼ解決できる見通し。一方で、「収益モデルを含めた事業化への課題は、まだ緒に就いたばかり」(NTTデータの梶部長)。自治体などがバス・タクシー会社に委託して運行しているコミュニティバスを自動運転車に置き換えるほどに育てられるかどうかがカギを握る。(安藤章司)
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