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東芝デジタル&コンサルティング IoT/AI戦略の最前線を担う 顧客とデータを共有、成果重視のビジネス目指す
2018/05/07 09:00
週刊BCN 2018年04月30日vol.1725掲載
沖谷宜保
社長
従来の一般的なSI手法では、顧客の要件に沿ってシステムを構築し、ダミーのテストデータを流して動作を検証。問題がなければ顧客に検収してもらう。納入先で本稼働したあとのシステムは、データ保護の観点から、部外者であるSIerがユーザーの生データに触ることは難しい。そこで、この4月に立ち上げた新会社では顧客と成果目標を共有し、「顧客と価値を共創する」(同)かたちで、ともにデータを分析。AIの性能やSPINEXそのものの導入効果を最大限に引き出すことを目指す。
東芝デジタルソリューションズの顧客は、大手製造業や社会インフラ、エネルギーなど、規模が大きい傾向がある。こうしたユーザーは、自前でデータ分析のエンジニアを抱えているケースが多く、従来のSI手法では“ともにデータを分析”するところまでたどり着けないケースが多かった。新会社では、顧客のもつデータと、東芝デジタルソリューションズの本業であるSIを橋渡しして、より確実に成果を出せるよう努める。
沖谷社長は、「IoTはデバイス(機械)とデータ(情報)のインテグレーション(統合)」だと定義。これにAIをはじめとするソフトウェア群を組み合わせることで、ソフトウェア制御によるより柔軟なIoTシステムを実現させる。新会社は、まずは50人体制でスタートしたが、業種・業態に詳しく、IoT/AIの専門的な知識をもつ人材の独自採用にも力を入れる。
東芝本体も「デジタルトランスフォーメーション戦略統括部」を4月1日付で発足。東芝デジタル&コンサルティングと歩調を合わせるかたちで、SPINEXを軸としたIoTビジネスを推進。東芝グループ全体でのIoT関連売上規模を2016年度の2000億円から19年度に3000億円へと拡大することを目指している。
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