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日本オラクル 新CEOは「クラウドナンバーワン」に導けるか?
2017/08/10 09:00
週刊BCN 2017年08月07日vol.1689掲載
日本オラクルは6月5日、杉原博茂・前代表執行役社長CEOが会長に就任し、オラクル・ドイツのバイスプレジデントだったフランク・オーバーマイヤー氏が執行役CEOに就任した。このトップ交代劇が意味するところ、そして今後の同社の針路への影響はいかに――。(本多和幸)
オーバーマイヤーCEOは、出身国のドイツを中心に、ヨーロッパのエンタープライズIT市場で活躍してきた経歴の持ち主だ。ヒューレット・パッカード ドイツ、オラクル ドイツ、アバイア ドイツ、デル ドイツなどでキャリアを重ねた後、2015年にオラクル ドイツに復帰し、テクノロジー・セールス・ビジネス・ユニット担当のバイスプレジデントに就任した。
杉原博茂
会長
基本的には、杉原会長が掲げた目標をオーバーマイヤーCEOも踏襲することになる。目標達成に向けては、IaaS、PaaS、SaaSのすべてのレイヤを網羅した「完全なクラウド」を提供できることを強みとして、「顧客ごとのニーズをよく理解し、ワークロードを段階的にクラウドに移行していく支援をして、指数関数的にビジネスを大きくする」ことが重要になるとの見方を示した。
フランク・
オーバーマイヤー
執行役CEO
また、杉原会長はこのオーバーマイヤーCEOの発言を補足し、「(クラウドナンバーワンの達成基準を考えるにあたっては)クラウドにはさまざまなレイヤや形態があることを踏まえて、その定義をあらためて考えるべき時期にきている。アマゾンがクラウドのすべてではない。顧客の生産性を高めるためにどうするかという視点での議論が必要だ」と指摘した。
いずれにしても、日本オラクルがIaaS、PaaS、SaaSの全方位で国内シェア1位を獲得するのは容易ではない。オーバーマイヤーCEOのドイツ市場での経験が、日本オラクルのクラウドビジネスの成長にどう貢献するのか。具体的な方策はこれからだろうが、2020年はそれほど遠い未来ではない。
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