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主要ベンダー6社が“本当”のIT資産管理を説く
2017/05/25 09:00
週刊BCN 2017年05月22日vol.1678掲載
ネットワールドは、パートナー企業とユーザー企業を対象に「主要IT資産管理ソフトベンダー6社が集結!エンドポイントセキュリティ対策のポイントとは ~来るべき公衆無線LAN全盛期の本当のIT資産管理ソフトの使い方~」と題したセミナーを開催した。インターコム、エムオーテックス、クオリティソフト、Sky、ソリトンシステムズ、ディー・オー・エスが協賛し、各社の担当者が施すべきセキュリティ対策を説明しながら、自社の製品・サービスをアピールした。主要ベンダー6社が登壇したこともあり、多くの来場者が集まった。(取材・文/佐相彰彦)
10大脅威にIT資産管理が有効
講演ではアールジェイの石田淳一
代表取締役が情報セキュリティの
最新動向を解説
石田代表取締役は、情報処理推進機構(IPA)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2017」について解説。「ランサムウェアによる被害」が企業にとって脅威として意識が高まっているほか、前回の調査でランク外だった「IoT機器の脆弱性の顕在化」「攻撃のビジネス化(アンダーグラウンドサービス)」なども上位に上がってきていると説明。このような状況を踏まえて、「10大脅威への対策として、IT資産管理の製品・サービスが非常に有効」と訴えた。最近では、IT資産管理の製品・サービスがPCなど、社内にどれくらいあるかを管理するだけにとどまらず、それぞれのIT資産がどのような状況なのかを把握して、適したセキュリティ対策を施すことができるツールにまで進化している。また、このような脅威への対策を示したIPAの「情報セキュリティ5か条」にもIT資産管理が適用することを訴えた。
さまざまな製品の強みが聞ける
続いて、IT資産管理ベンダーがそれぞれプレゼンテーションを実施した。IT資産管理ベンダー6社が登壇した
トークセッションも実施
まず、インターコムが「MaLion」について紹介。MaLionは、情報漏えい対策をカバーする製品で、ユーザー企業の社内に存在するIT機器やPCにインストールされたソフトウェアを専用台帳で可視化・一元管理することによって、情報漏えいを防ぐという。オールインワンの標準機能やWindowsとMacの一元管理が可能なこと、また使いやすい管理画面などが他社製品との優位性であると説明した。
次に、エムオーテックスの担当者が登壇して、「AIでマルウェア実行防御~50社の実証結果から見る有効性~」をテーマに講演。米サイランスとパートナーシップを組んでリリースした、機械学習エンジンで未知の脅威を発見する「LanScope Cat」の機能「プロテクトキャットPowered by Cylance」をアピールした。LanScope Catを導入すれば、未知のマルウェアを検知・駆除できて、しかも操作ログで抑止・情報漏えいを防止できるため、外部・内部のセキュリティ対策を実現するという。
クオリティソフトは、「ISM CloudOne」が選ばれる理由を解説。社内ネットワークだけでなく、外出先や海外など利用環境を問わずに管理することができる「ロケーションフリー」、自動ぜい弱性診断で既知のぜい弱性対策、未知の脅威はふるまい検知でエンドポイントを防御、一つのツールで多層防御を実現する「エンドポイント多層防御」、わかりやすい管理画面の「ひと目でアラート管理」などの機能をアピールした。
Skyは、クライアントPCをはじめとして組織内のサーバーやソフトウェア、ネットワーク機器など、さまざまなIT資産を一元管理する「SKYSEA Client View」が、管理しているPCなどの利用状況やログを収集することで安全な情報漏えい対策ができることを強調。SKYSEA Client Viewだけでは対応できないセキュリティ対策は、連携機能で対応できることも説明した。
ソリトンシステムズは、「サイバー攻撃の傾向とエンドポイントセキュリティ」をテーマに、自社製品が充実していることを説明。情報の自動収集によって正確で手軽にIT資産状況を把握する「eCare-OnDemand」や、従業員のPC操作をモニタリングし、情報漏えいを防止する「InfoTrace-OnDemand」、サイバー攻撃からPCを守るマルウェア対策ソフトウェア「Zerona」シリーズなどで、ユーザー企業が抱えるエンドポイントセキュリティを解決するという。
ディー・オー・エスは、「System Support best1(SS1)」が情報システム部門から生み出されたソフトウェアであることから現場に強いことを説明。製品操作だけではなく運用方法から細かな質問まで、ユーザー企業の運用を支援するサポート体制についてもアピールした。
このほか、ベンダーによるパネルディスカッションを実施。主要なベンダー6社が登壇しただけあって、さまざまな製品の特徴や強みを聞くことができた。セミナーでは多くの来場者が、熱心に講演を聞いていた。
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