その他
沖データ モノクロ機の製品群を強化 「カラーシフト」を転換
2007/01/29 21:10
週刊BCN 2007年01月29日vol.1172掲載
沖データ(前野幹彦社長)は、モノクロプリンタの製品群を強化する。同社は5年前からカラー機に事業をシフトしてきたが、モノクロ機の需要が依然として大きいため、低速機から高速機までの各階層で、競合他社に比べ不足している領域に新製品を出す。自社開発に加え、OEM(相手先ブランドによる生産)やODM(相手先ブランドによる設計・生産)供給、共同開発など、外部リソースをフル活用し、必要な製品群を揃える計画だ。最近は、印刷コストを削減するためモノクロ機の利用が増えている。カラー機とモノクロ機をバランスよく配置する傾向が強く、それぞれの製品をワンストップで揃える必要性が高まっているようだ。(谷畑良胤●取材/文)
外部リソースをフル活用で
■OEM、ODMでモノクロ機を拡充
同社は昨年4月、モノクロ機の設計・開発・販売事業を拡充するため、「コアプロダクツ事業本部」を新設した。
2001年には、「設計・開発部隊」約400人の8割をカラー機の設計・開発に移行しているため、外部リソースをフル活用してモノクロ機の新製品を迅速に投入する計画だ。
昨年12月には、その第一弾として自社設計・開発である単機能の小型A4モノクロLEDプリンタ「B4500n」(毎分24枚)の販売を開始した。近く、同機よりローエンドのモノクロ機やA3判対応の「スモールワーキンググループ」用、高速機の「ミディアムレンジ」用の両モノクロ機を、自社開発か外部リソースを利用するなどで製品化する計画だ。
同社の推計によると、モノクロ機は現在年間約1800万台が出荷され、08年に2000万台でピークを迎える。内田隆雄・コアプロダクツ事業本部MONO事業部長は、「モノクロ機は、08年をピークに減少する。しかし、印刷速度20-30枚のモノクロ機の数量はその先も数年続きそうで、今後も重要な市場になる認識している。中堅中小企業向けのカラー機は、予想に反して伸びが緩やかで、戦略の方向転換を迫られている」と、モノクロ機を再度重視する理由を述べている。
■販売のチャンスロスを防ぐ
国内では、トヨタ自動車など大企業を中心に、部門レベルでカラー印刷を抑えランニングコストを削減する傾向が強まっている。
このため、同社の製品群である単機能と小型複合機のカラー機だけでは、「品揃えを強化してほしいと、現場の販売から要求がある。逆に、モノクロ機が揃えば付加価値が高まり、カラー機と合わせ販売台数を伸ばせる」(長橋則明・コアプロダクツ事業本部事業企画部長)と、モノクロ機のラインアップを拡充することで、販売機会をいままで以上に増やすことも考えられると判断したという。
前野社長は「当社は、複写機メーカーではないので、カラー機にフォーカスしてきた。今後は、中堅中小企業で必要な製品群をワンストップで提供できるようにする」と、従来の方針を見直したと説明する。
競合他社では、モノクロの単機能に加え、販売台数を伸ばす小型デジタル複合機(MFP)のモノクロ機の販売を強化している。
昨年はキヤノンマーケティングジャパンなど複写機メーカーがモノクロ機の製品群や販売を強化するなど、モノクロ機の需要増に応える動きが目立った。沖データがモノクロ機のラインアップを拡充することで、競合他社のコピー機メーカーなども追随することが予想される。
沖データ(前野幹彦社長)は、モノクロプリンタの製品群を強化する。同社は5年前からカラー機に事業をシフトしてきたが、モノクロ機の需要が依然として大きいため、低速機から高速機までの各階層で、競合他社に比べ不足している領域に新製品を出す。自社開発に加え、OEM(相手先ブランドによる生産)やODM(相手先ブランドによる設計・生産)供給、共同開発など、外部リソースをフル活用し、必要な製品群を揃える計画だ。最近は、印刷コストを削減するためモノクロ機の利用が増えている。カラー機とモノクロ機をバランスよく配置する傾向が強く、それぞれの製品をワンストップで揃える必要性が高まっているようだ。(谷畑良胤●取材/文)
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