働き方のパラダイムシフト
「『働く』に、本当の自由を。」をミッションとして掲げるラボラティックにとって、今はまさに歴史の転換点だと考えている。世界の大企業の75%がハイブリッドワークに向かうとの予測も出され、ホワイトカラーの労働で時間と場所の制約が弱まり、働き方に対するパラダイムシフトが起きているとみる。
「人が自分の意思に即した働き方ができる環境ができつつある。この流れをメインストリームにしていく」
デジタルワークのプロに
働き方の自由度が高まることは、企業にとっても世界中から人材を探せるメリットがある。さまざまな背景を持つ人材が交わることで、社会に新たな価値が生まれる可能性も秘める。「自由は人や社会の進化に資するものだと確信している」。自分たちの取り組みが、少しでも人や社会を変える後押しになればいい。
自由を旗印とする以上、自分たちもどこまでも自由であるべきだ。オフィスを持たず、メンバーは国内外からフルリモートで業務にあたる。社長ですら会ったことのない従業員もいるという。時間にも場所にも誰からも制約されない。だからこそ、自律的に責任を果たす心構えも必要となる。メンバーには「デジタルワークのプロフェッショナル」であってほしいと願う。
社会貢献が存在意義
「社会貢献しなければ、存在する意味がない」と強く思う。そのきっかけは米ニューヨークでの学生時代に体験した同時多発テロ事件だ。
「1日で世界が180度変わる経験だった。いつ死ぬかもわからない。何一つずっと続くものはない。だからこそ、生きているうちにいかに(社会に)貢献するかが人生のテーマになった」
事業を興こし、利益を生み出し、人を雇い、税金を納める。企業運営は「究極の社会貢献」ではないか。「もっと事業成長して、多くの人を雇って、利益を分配したい」。自由を追い求め、社会に貢献する。その道は始まったばかりだ。
プロフィール
三浦豊史
1976年生まれ。米ニューヨーク市立大学卒業後、現地のクリエイティブエージェンシー・R/GAニューヨークでビジュアルデザイナーとして勤務。2007年に帰国後は、グーグル日本法人でインダストリーマネージャーとしてAdWordsやYouTubeの広告営業・コンサルティング業務に携わる。15年、ラボラティックを創業、16年より本格的に事業を開始。早稲田大学大学院商学研究科修了。
会社紹介
人事マネジメントや組織開発にかかわる業務アプリケーションの企画・開発、販売、研究、コンサルティング、管理業務などを手掛ける。現在は「Slack」上のコミュニケーション解析をベースに組織の課題開発を支援するツール「NEWORG」を提供している。