BCNアナリストの店頭市況
<BCNアナリスト道越一郎の「家電なんでも分析」>億単位の画素数時代に何が起きるのか?
2015/11/19 16:51
週刊BCN 2015年11月16日vol.1604掲載
現在のデジカメの画素数は、カメラ市場全体で平均1800万画素あまり。レンズ一体型のカメラでは1800万画素弱、レンズ交換型では2000万画素前後というのが平均の画素数だ。レンズ一体型では高画素数化の動きが加速し始めている一方、レンズ交換型では2000万画素を天井に横ばいの状態が続く。
しかし、キヤノンが進める1億、2億という「超高画素数」の世界は、映像や画像のあり方を根本的に変えていく力をもっている。「イメージングエアポート」は実際に空港の窓から飛行機を見ているような錯覚を覚えるが、実際は高精細に撮影された画像をプリントしたものが貼ってあるだけ。高精細は3Dを凌駕する存在感を実現する好例だ。さらなる高画素数化が進めば、望遠レンズはいらなくなるかもしれない。画像の一部を切り取っても十分な美しさを維持できるからだ。また監視カメラのように広い範囲をカバーしつつ何かあれば一点の詳細画像を求められる用途にも、超高画素数カメラは有効だろう。
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