コンシューマ向けデジタル・家電製品の販売は厳しい状況が続いているとの見方があるが、一方で家電量販店やパソコン専門店のスタッフによる、機能の訴求や用途提案の取り組みによって、顧客が製品の魅力を認識して購入に結びついているのも事実だ。「気になるアイテムを徹底分析 店舗スタッフに聞く売れ筋商品」は今号で最終回。これまで紹介したアイテムが今後どのように売れていくのか、また、アイテムの販売動向について店舗スタッフがどう捉えているのかをまとめる。
[ウェアラブル端末]ケーズデンキ足立店
神谷慶一郎 氏
いまはアーリーアダプタがお客様。誰でも気軽に購入できる製品に期待 米国を中心に、海外ではウェアラブル端末の利用が活発になっているが、日本では需要増は今後に期待という状況だ。各メーカーによる製品ラインアップの拡充や、新規ベンダーによる市場参入も、日本でウェアラブル端末が浸透する要因にもなる。
[ロボット掃除機]コジマ×ビックカメラ
成城店
安藤博一 氏
ロボット掃除機は季節に関係なくコンスタントに売れて顧客層も幅広い 外出している間に自動で掃除してくれたり、家にいてほかのことをしながら掃除も終わらせることができたりと、効率化を実現するアイテムとして市民権を得たロボット掃除機。市場に登場した当初と比べて機能も進化して、いまでは掃除機のサブマシンとしてだけでなく、メインマシンとしても利用できるようになった。今後は、これまで以上にユーザーが増える可能性を秘めている。
[スマートフォン]ユニットコム
溝口英親 課長
PCユーザーがファミリーで「格安スマホ」を購入するケースが出てきた 「格安スマホ」「格安SIM」というコンセプトのもと、スマートフォンを低料金で利用する人たちが多くなっている。SIMロック解除義務化に伴って、大手キャリア向けに提供されている端末に音声通話機能付きSIMでスマートフォンを利用する傾向も高まっていきそうだ。
[オリジナルパソコン]GALLERIA Lounge
光森基広 店長
10~20代の若者がオンラインゲームで遊ぶために購入している パソコンのコモディティ(日用品)化によって国内パソコン市場が成熟したといわれて久しい。今後、パソコン市場が大幅に拡大することを期待するのは難しいといえるが、そのような状況にあって、パソコン専門店による自社ブランドのオリジナルパソコンが売れている。販売が、好調なのは、これまでパソコンを使いこなしていなかった層をしっかりとユーザーとして確保できたことが大きな要因だ。