地域No.1店舗の売れる秘訣
<地域No.1店舗の売れる秘訣 あの人気店はこうしてつくられた>ビックカメラ渋谷東口店(下)――観光客やファミリーを顧客に リニューアルで入りやすい店づくり
2015/02/26 18:44
週刊BCN 2015年02月23日vol.1568掲載
ビックカメラ渋谷東口店(下)
住所:東京都渋谷区渋谷1-24-10
オープン日:2015年2月5日(リニューアル)
売り場面積:約1800m2
従業員数:約100人(正社員)
【店長が語る人気の理由】
池袋本店を経験し、ラゾーナ川崎店の立ち上げに参画、船橋駅前店で店長を務めた。渋谷東口店の店長に就任してからは1年ほどが経過する。「駅前の再開発で、ますます賑わうようになった」。眞木内店長が抱く渋谷の印象だ。
別館には「館長」という肩書きで責任者が存在し、眞木内店長は本館を指揮する立場だ。「本館と別館との連携強化がお客様を増やすうえでカギを握る」。アイテムごとの担当なので、スタッフは本館と別館にそれぞれ配置されているが、「各スタッフが多くの商品知識をもつことが大切」と捉えて、定期的にスタッフのシフトを変えるなどスキルアップを図っていく方針だ。
来訪者で賑わう宮益坂周辺 老舗店舗の新たな挑戦
東急文化会館跡地に、2012年に誕生した複合商業施設、渋谷ヒカリエによって、さらに活気に溢れている渋谷駅東口周辺。宮益坂下交差点は、平日や休日を問わず多くの人で賑わっている。この多くの来訪者を自店に引き込んで販売増に生かそうとする店舗は少なくない。1月28日に別館をオープンしたビックカメラ渋谷東口店は、別館に続いて従来の店舗を本館という名称に変えて2月5日にリニューアルオープンし、大幅なレイアウト変更と品揃えの強化を図った。もともとのビックカメラ渋谷東口店は1993年2月のオープンと、渋谷の家電量販店のなかでは老舗だ。主に宮益坂方面のオフィスに勤務する男性の会社員を顧客として獲得していた。周辺を見回せば、道玄坂方面にはビックカメラ渋谷ハチ公口店を構えており、この店舗で学生を中心に顧客を獲得していた。2店舗体制で渋谷でのシェアを拡大。ビックカメラ渋谷ハチ公口店の目と鼻の先には、売り場面積が5000m2規模のヤマダ電機LABI渋谷が出店しているものの、オープンから20年以上の歴史があるという信頼感、さらに品揃えを棲み分けるなど2店舗の連携強化によって、大型店舗のヤマダ電機LABI渋谷に引けを取っていなかった。また、ビックカメラとヤマダ電機という大手家電量販店が出店していることから、家電の購入を目的に来訪する人も増え、渋谷は全国屈指の家電の街としての地位を確立した。
ビックカメラ渋谷東口店は、これまでも渋谷の地に根づいていたが、「リニューアルオープンは既存のお客様を満足させることはもちろんのこと、街の来訪者増に合わせて、いかに新規のお客様を獲得できるかがカギ」と、眞木内隆店長は捉えている。