家電激戦区を歩く ~ライバル激突で何が起きているのか~
<家電激戦区を歩く ~ライバル激突で何が起きているのか~>【東京・池袋】vol.3 接客・サービス ~適材適所の専門スタッフ 気軽に話せる環境づくりを重視
2012/11/29 18:44
週刊BCN 2012年11月26日vol.1458掲載
お客様の生活をサポート
都市型と郊外型を経験
宮田貴広店長代理
その一人が、本店パソコン館の宮田貴広店長代理だ。すべての分野に関して高い知識をもっているのはもちろん、店長代理として、お客様の来店意欲を高める工夫に余念がない。例を挙げれば、Windows 8搭載パソコンの発売期には、「先行して大量入荷」などのキャッチフレーズを掲げて店頭でパソコンの新機種を展示。体験コーナーを充実させ、インターフェースが大きく変化したWindows 8の「体験」をアピールしている。じっくりと品定めできるコーナーも用意し、お客様がパソコンを購入に訪れて「役に立った」「楽しかった」と思わせる環境をつくっている。「お客様が満足して、納得してご購入いただけるよう、常にレイアウトや見せ方を工夫している」という。そんな努力によって、本店パソコン館のパソコンフロアは、連日、多くのお客様で混雑している。
松浦育子
アドバイザー
日本総本店池袋
渡辺宏紀店長
【接客】
カメラのことなら何でも対応 デモと接客で
ビックカメラの池袋東口カメラ館は、カメラ専門店としてお客様から高い評価を受ける店舗。その評判は、プロ向け機材などの専門性の高い商品の品揃えが充実していることだけではなく、接客にまで及んでいる。同店には、写真撮影が趣味で、道具としてのカメラにこだわりのあるお客様が来店することが多い。これに応えて、スタッフには豊富なカメラの知識をもち、カメラのことならプロ・アマ問わずに何でも相談できる環境を整えている。とくに、デジタルカメラのトラブルや修理に関しての問い合わせが多いという。 実際に、店舗では写真撮影を趣味とする“カメラ女子”がスタッフと気軽に話している場面を頻繁に見ることができる。
ヤマダ電機のLABI1日本総本店池袋は、デモコーナーの充実に力を入れている。これには、実際に商品を体験してもらうことと接客とを組み合わせることで、お客様が商品の特性や使い方を把握できるという効果がある。単に商品を体験してもらうのではなく、スタッフが説明を交えながら、さまざまな角度から商品のよさを訴えているのだ。
ラオックスの東武池袋店は、百貨店内の出店ということで、来店者の多くが主婦層。ゆっくりと、わかりやすいていねいな言葉遣いで接客して、商品のよさを伝えている。同店の好調は、単に商品の価格の安さだけを求めるのではなく、良質なサービスを求めるお客様が多いことを物語っている。
【サポート・サービス】
サポートの強化が売上増に 迅速・丁寧・確実がカギ
ヤマダ電機のLABI1日本総本店池袋、ビックカメラの池袋本店や本店パソコン館などは、大型店舗ということで幅広い層のお客様が来店することを想定し、人材や接客に加え、サポートもさまざまな要望に対応している。 ビックカメラの池袋本店では、お客様による複数の白物家電やデジタル機器の購入に対応するため、まとめ買いアドバイザーを配置しているが、LABI1日本総本店池袋も「コンシェルジュ」というすべての分野に精通したスタッフを10人揃えている。彼らは、「コンシェルジュご相談コーナー」でお客様の要望をしっかりと聞き、予算に応じた最適な商品を提案する。「コンシェルジュは、多くの売り場を経験し、各アイテムを深く知っている。例えば、この薄型テレビに適しているのはレコーダーなのか外付けHDDなのか、お客様の用途に応じて提案している」と、渡辺店長は説明する。
また、同店ではスマートフォンのフロアで最適な機種を提案するコンサルティングを含めたサポートコーナーを設置。新規契約者だけでなく、スマートフォンの利用者に対してもわからないことがあれば使い方をアドバイスしている。
ビックカメラ本店パソコン館では、1フロア全体をサポートコーナーにして、パソコンの修理や買取りなどを行っている。通常、修理コーナーなどは1フロアの小さな一角に設けている店舗が多いが、「本店パソコン館に行けばパソコンに精通したスタッフが迅速に対応してくれる」と、お客様には好評だ。
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