店頭流通
ノジマ、2012年度上期の決算は大幅減益、下期の挽回で通期予想は計画通りに
2012/11/07 18:45
業績減の要因は、薄型テレビなどAV(音響・映像)関連機器の需要減が継続していること。地デジ特需の反動は一巡しているものの、薄型テレビの販売が鈍く、依然として厳しい状況が続いているという。野島社長は、「既存店の売り上げ全体は、前年度比85~86%で推移した。とくに7月は前年比70%を切るなど、厳しい状況もあった」と説明した。
一方、猛暑によるエアコンの販売が増えるなど、白物家電が好調だったことに加え、スマートフォンの販売が機種変更を中心に増加、タブレット端末の需要増による高速データ通信端末の堅調な伸びなどのプラス要因も出ている。また、LED電球や住宅用太陽光発電システムの販売にも力を入れた。
野島社長は、下期について、「既存店の体力を強化しなければならない。お客さまの話を聞いて、潜在ニーズを掘り起こす『フィットコンサル』を継続して、選びやすい売り場を追求していく」と述べた。業績については、「在庫処分を上期で済ませたので、下期は利益率が高まっていく」として、「必ず挽回できる」と強調。
新規出店は、10月に神奈川県の厚木本店、東京都の葛西店、静岡県の島田店をオープンのほか、11月までに7店舗を予定している。神奈川県のNEW厚木店とでんわ館EXPRESS厚木店、静岡県の裾野店を閉店するなど、収益性の高い店舗を揃えるためのスクラップ・アンド・ビルドも進めている。
アベルネットの子会社化については、「アベルネットの運営する『PCボンバー』は低価格の通販サイト、当社の『nojima online』は価値を提供するサイトと位置づけている。現段階では顧客セグメントが違うので、統一性がない。今後、どのように相乗効果を発揮していくかを模索する」との考えを示した。ただし、「仕入れ先を含め、アベルネットの独立性は保っていく」とした。
通期連結業績予想は、売上高が2200億円(前年度比4.2%増)、営業利益が30億円(303.5%増)、経常利益が45億円(37.9%増)、最終利益が23億円(8.5%増)と、期首に発表した予想を修正していない。(佐相彰彦)
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