店頭流通
ヤマダ電機南京店がついに開店、激しさを増す家電量販店の販売競争
2012/03/22 18:45
すぐ近くに競合が3店舗も
南京店は、市最大の繁華街「新街口」に位置する。いくつもの百貨店や量販店が軒を連ね、近隣には家電量販店も多い。ヤマダ電機のすぐ横には家電量販チェーンの五星電器が店を構え、すぐ近くには中国最大の家電量販店チェーン、蘇寧電器の2店舗もある。実は、南京は蘇寧電器の本拠地だ。開店前日、ヤマダ電機がテレビで開店のスポットCFを流せば、そのすぐ後に蘇寧電器がセールのスポットCFを流すなど、ライバル意識をむき出しにしている。さらに、昨年12月31日には日本式のサービスを売りにするラオックスの中国1号店「ラオックスライフ(楽購仕生活広場)・銀河1号店」もオープンしたばかり。南京では、これから家電量販店の激しい競争が繰り広げられることになりそうだ。売り場は1階から7階までで、面積はおよそ1万6000m2。古いビルを大規模に改装して、明るく通路幅が広いヤマダ流の店づくりを実現した。店内は日本とほぼ同じ。近隣の店舗と比べると、段違いにきれいな店に仕上がっている。トイレには温水洗浄便座も備えられていた。売り場は、1階が携帯電話やスマートフォンなど、2階がテレビなどのAV家電、3階がパソコンアクセサリや電話、音響機器、4階がパソコン、プリンタ、ビデオカメラ、5階が冷蔵庫、洗濯機などの白モノ家電、6階が食品、日用品などの生活雑貨、7階がエアコン、健康器具など。そのほか店内には、メガネの「J!NS」などのテナントも入っている。先に開店した2店舗には最上階にレストランフロアがあったが、南京店にはない。営業時間は月~金が9時~21時、土日が9時~22時。
ものものしい警備のなか、セレモニーなしでの船出
現地の業界関係者の話によると、河村たかし名古屋市長の発言の影響で、南京で開催予定だった「ジャパンウィーク」など、日本関連のイベントが中止されたが、日系店舗の売り上げなどにはほとんど影響はなかったという。南京市内はいたって平穏。新幹線の駅につながる地下鉄南京南駅では、BGMに「北国の春」が流れていたほどで、見たところ反日運動などが起こっている様子はなかった。しかし、ヤマダ電機南京店のオープンにあたっては、入り口前には開店前から約50名の警備員が入り口付近を固め、店内各フロアにも4~5名の警備員が配置されていた。また、これまで中国の店舗開店時に恒例になっていたオープニングセレモニーもなかった。(BCN・道越一郎)- 1
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