店頭流通
東京・銀座にラオックス銀座松坂屋店がオープン、女性や観光客で賑わう
2010/11/20 18:45
松坂屋は、銀座のなかでもひと際人通りの多い一等地にある。ラオックス銀座松坂屋店は、東京・新宿東口の時計専門店WATCH.、東京・お台場のヴィーナスフォート店、大阪・日本橋の大阪上海新天地店に次ぐ、ラオックスが中国家電大手の蘇寧電器の傘下に入ってから4店舗目の新店となる。
開店前には、オープニングセレモニーを開催。ラオックスの羅怡文社長は、「新生ラオックスとして、ブランドを再興するために、これまでなかった店舗の展開を強化している。国内外のお客様にご満足いただける店舗にしていく」と抱負を語った。
続いて、大丸松坂屋百貨店の小林泰行取締役兼常務執行役員が挨拶。「新しい百貨店をつくっていくうえで、(ラオックスの出店は)非常に喜ばしいこと。観光客に多く来店してもらうことに加え、銀座のさらなる活性化につなげていきたい」と期待を述べた。
10時30分、いよいよオープン。事前に松坂屋の顧客を中心にオープン告知DMを送っていたこともあって、落ち着いた雰囲気だが、それでも10分もたたないうちに、店内は来店客であふれ返った。店内には、中国からの観光客も見られる。ラオックス銀座松坂屋店は、日本語だけでなく、英語や中国語で対応できる店員を多く揃えており、海外からの観光客にも行き届いた接客ができることが大きなセールスポイント。さっそくその効果が現れている。
ラオックス銀座松坂屋店は、売り場面積が1362m2と、家電量販店としては中規模になる。国内製品を中心に、デジタル機器や白物家電、時計、宝石、雑貨、海外製品などを揃えている。平日・休日ともに女性客の比率が高い松坂屋の顧客層をにらんで、とくに理美容品が充実している。
佐藤友治店長は、「理美容品を扱っている当社の既存店舗と比較して、約2倍の品揃えにしている」という。しかも、「女性が好む店づくりを心がけている」(佐藤店長)。例を挙げれば、店内にはソファやイスなど、お客様の休憩スペースを確保。佐藤店長は、「これまでの家電量販店ではできなかった新しいことにチャレンジしていく」と意気込みを語る。
ゆったりと買い物ができるよう、リフレッシュスペースを用意
先日、中国との間に尖閣諸島問題が持ち上がっていたさなかにも、街では中国人の観光客をよく見かけた。中国人観光客の多くは、日本のおみやげとして、ブランド品や電気製品を購入していく。ラオックスは、高級ブランド店が建ち並ぶ銀座で中国人観光客の集客を見込むほか、「銀座への出店でラオックスの知名度を上げていく」(羅社長)ことを狙う。売上規模については、「初年度に30億円を見込む」(同)としている。
今後、銀座松坂屋店が家電店としてどのような存在になっていくのか、さらにはラオックスが家電量販店としてどのような位置を占めていくのか、注目したい。
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