店頭流通

メディア・マルクト、上海で間もなく開店、ベスト・バイとの激戦も

2010/10/22 18:45

【上海発】ドイツの大手家電量販店、メディア・マルクト(Media-Saturnホールディング、ローランド・ワイゼ社長)は、中国での一号店となる上海店の開店準備を急いでいる。市内中心部の淮海中路527号に構える店舗は現在工事中で、年内には開店する見込みだ。

遠くからも目立つ「万得城」

 すでに中国語表記のロゴ「万得城」が建物の外壁を飾っており、1階ではシンボルカラーの赤を基調としたバナーが「間もなくの開店」を大々的に知らせている。淮海中路は、ファッションやアクセサリなどの海外ブランド店舗が立ち並ぶ繁華街で、周辺には高級ホテルも多い上海の一等地だ。

開店を大々的に告知

 メディア・マルクトは、2010年1月に中国進出の計画を明らかにし、台湾の電子機器メーカー・フォックスコンと合弁会社を設立。当初、10月開店を目指していたが、開店はやや遅れる模様だ。ドイツ本社の広報担当はBCNの取材に対し、「現段階では対応できない」としている。

「万得城」入口

 メディア・マルクトの上海進出によって、07年に進出した米ベスト・バイとの激戦の火ぶたが切って落とされるのは必至。世界最大手の2社が同国でビジネスを展開するのは、トルコに続いて中国が2国目となる。

 しかし中国では、以前から複数の小さな店舗が集まる“ラジオ会館方式”の家電店が人気を集めており、「ベスト・バイは、最近元気がない」(日本の家電メーカー担当者)という。欧米式の家電量販モデルが中国で定着するかどうか、メディア・マルクトはその試金石の一つとなる。(ゼンフ ミシャ)
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外部リンク

メディア・マルクト=http://www.mediamarkt.de/