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二極化するデスクトップPC テレビ対応と基本機能特化が鮮明に

2010/10/21 16:51

週刊BCN 2010年10月18日vol.1354掲載

 デスクトップPCは、モニタ装備モデルとモニタ別売モデルに大別できる。販売台数比率は前者が8割、後者は2割で推移。それぞれの方向性や位置づけは大きく異なり、二極化が鮮明になってきた。

 モニタ装備モデルは、付加機能搭載率が一気に上昇中。画面サイズは21インチ台が主流で、地上デジタルチューナーの搭載率は、2010年8月が72.1%、BDドライブは46.0%と5割に迫りつつある。デジタル放送を受信し、BDでの録画や再生が一般化していくことを考えると、薄型テレビとの競合が本格化していくのは必至だ。

 これに対して、モニタ別売モデルはこれらの付加機能の搭載率が月を追うごとに低下。地デジチューナーは09年8月の5.5%から10年8月は0.0%と皆無に、BDドライブは9.0%から1.0%と大きく比率を下げた。付加機能を徹底して省き、ベーシックな機能だけに特化しているのだ。

 同時に価格帯での棲み分けも進みつつある。09年8月と10年8月の価格帯別の台数分布を比較すると、モニタ装備モデルは10万~15万円未満の比率が上昇して6割、モニタ別売モデルは3万~7万円未満が8割を突破し、09年を上回る比率となった。

 従来、高価格帯ゾーンにはパワーユーザー向けのハイスペックマシンが少なくなかったが、徐々に姿を消しつつある。ただ、ハイスペックマシンに対するニーズが消え失せたわけではなく、こうした尖ったマシンを求めるマニアやゲーマーは、自作PCやショップが独自に提供するハウスブランドPCへと流れはじめたとみてよさそうだ。

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