中国の大手検索サイト、百度(バイドゥ)の日本法人、バイドゥ(井上俊一社長)は、新しいコミュニケーションプラットフォーム「てぃえば」のベータ版の提供を開始し、日本での事業拡大に乗り出した。国内市場でのポジションを確立していく。
コミュニティ追加で事業拡大
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添田武人部長 |
「てぃえば」は、検索キーワードをベースにユーザーがコミュニティを形成し、情報を共有・蓄積していくことで新しいコミュニケーションを図ることができるサービス。関心のある検索キーワードごとに、ユーザーが「部屋」と呼ばれるコミュニティを作成することができる。「部屋」にはユーザーが集い、それぞれが知識や熱意などを発信する。バイドゥは、「部屋」で情報が蓄積され、新しい発見が生まれることを期待してサービス提供に踏み切った。添田武人マーケティング部長は、「当社は、検索技術を生かしながらインターネット上でユーザーが情報を収集する新しい形“サーチ&コミュニケーション”を追求している。それを実現したのが『てぃえば』だ。ネットコミュニケーションが多様化している現在、競合サイトにはないサービスとしてユーザーを増やすことができる」と自信をみせている。
これまで日本法人は、検索サービスを中心に事業を展開。企業からの広告出稿はあったものの、ヤフーやグーグルなど、主要な検索サイトに比べれば、ユーザー数は少ない。添田部長は、「新サービスの提供で、収益源として広告モデルを確立し、さらにプラスアルファの収益を創造していきたい」と構想を語る。検索サービスを絡めた「てぃえば」で、まずはユーザー数で競合を追随し、ユーザー数をアピールして収益増につなげる計画だ。(佐相彰彦)