日立コンシューマエレクトロニクス(渡邊修徳社長)は、薄型テレビ「Wooo」シリーズに液晶の最上位モデル「ZP05シリーズ」を追加し、ラインアップの強化を図る。LEDバックライトには、黒の表現力や、メリハリのある映像の再現力を強みとする独自開発の「S-LED」を採用。画質にこだわりをもつユーザーをターゲットに、満を持して投入する。今後は、録画機能として内蔵HDDやカセット型HDD「iVDR-S」に加え、BDレコーダーを搭載していく方針だ。
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須藤利昭 マーケティング本部 担当本部長 |
日立コンシューマエレクトロニクスの薄型テレビ「Wooo」は、これまでプラズマ/液晶をラインアップする「XP05シリーズ」が最上位モデルだったが、新製品「ZP05シリーズ」はこの上に位置付ける。須藤利昭・マーケティング事業部マーケティング本部担当本部長は、「ZP05シリーズは、2011年7月の地上デジタル放送完全移行後に、お客様が時間をかけてじっくりと商品を選ぶようになったとき、価値に対するコストを払っていただける商品をきちんと揃えておくという狙いで投入する」と、マーケティング・コンセプトを語る。
独自開発の「スリムブロック型」のLEDバックライト「S-LED」を採用することで、液晶テレビの黒の再現力を強化したことや、プラズマ並みの動画解像度など、最上級の高画質を追求。「より高画質な液晶テレビがほしいという、こだわりをもつユーザー」(井町英明・マーケティング事業部商品企画本部商品戦略企画部部長代理)をターゲットにする。
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井町英明 商品戦略企画部 部長代理 |
LEDバックライト「S-LED」は、エッジ型や直下型とは異なる方式で、映像の明部は高輝度を維持し、暗部は黒をより沈みこませることで、高コントラストを表現することが特徴。バックライトを均等に分割し、ブロックごとに光をコントロールする。同社では、「ZP05シリーズ」を“光を支配するWooo”と銘打ち、10月の発売以降、デモ画像を用意して店頭で画質をアピールしていく予定だ。
年末以降の薄型テレビ商戦では、同社は「ZP05シリーズ」に加え、主力の「XP05シリーズ」など、需要に応じてスムーズな製品供給ができるように、増産体制で臨む方針だ。前年の1.5倍の商品説明員を店頭に配置し、拡販を狙う。(田沢理恵)