頂上熱戦
【頂上熱戦】「ヘッドホン・イヤホン」(後編) オーディオテクニカとソニー
2010/09/16 18:45
週刊BCN 2010年09月13日vol.1349掲載
Question. 販売戦略は?
Answer.オーディオテクニカ
黒田哲雄 ゼネラルサポート部 営業企画課 マネージャー |
(2)【方向性】形状別ではポータブルタイプが主流なので、カナル型イヤホンとヘッドバンド型ヘッドホンに力を入れていく。低音に強みをもつカナル型の「SOLID BASSシリーズ」は継続して展開し、どんな音楽でも心地よく楽しめるカナル型「ATH-CKM55」のような、オールラウンドな主力モデルとともに、販売単価アップを狙う。5000円から1万円の価格帯の製品を拡充していく方針だ。
(3)【市場の今後】前回紹介したスポーツ向けモデルのように、これまでにない新しい価値をもつ製品を投入することで、新規市場を開拓していく必要がある。それには、製品だけでなく、それを使うとどのようなメリットがあるのか、お客様に利用シーンを提示することが欠かせない。こうした取り組みで、例えば、主婦層や高齢者層など、現在カバーできていないユーザーを取り込みたい。新規市場の構築は、当社だけでなく、業界全体で取り組んでいく必要があると感じている。
Answer.ソニー
佐野孝典 AVペリフェラルMK課 統括課長 |
(2)【方向性】ターゲットの細分化が顕著になっており、いわゆる4P「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」をユーザーに合わせて展開することが不可欠だ。また、接続先の機器と利用シーンを複合的に組み合わせたソリューションとして提案していく方針だ。それには、当社が資産としてもつAV技術を、製品を横断して応用する必要があり、部署間の連携が重要になってくる。
(3)【市場の今後】ヘッドホン・イヤホンはコモディティ化していく製品で、単価の下落はこれからも避けられないだろう。しかし、携帯オーディオやスマートフォンなど、ヘッドホン端子を備えるモバイル端末が普及することで、市場は今後も成長していくと期待している。また、ターゲットの細分化が一層進むことによって、ユーザーが求めている製品をメーカーが提供しやすくなり、市場はより活性化していくと予想している。(井上真希子)
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