店頭流通
エグゼモード スキャナ市場でシェアNo.1を目指す
2010/09/09 18:45
週刊BCN 2010年09月06日vol.1348掲載
企業内個人ユーザーの獲得に力点
藤岡淳一 代表取締役社長 |
同社スキャナのラインアップのなかで、人気を集めているのがフィルム専用スキャナ。フィルム専用機に限ったエグゼモードの7月の「BCNランキング」メーカー別販売シェアは、台数70.0%、金額57.3%でともに首位と、市場で存在感を示している。ユーザーは、過去に銀塩カメラで撮影したフィルム資産をもつ中高年齢層と、トイカメラのユーザーが中心だ。
フィルム専用スキャナは、一度スキャンの作業を終えてしまうと、もう用済みになってしまうことが多い特性をもつ商品だ。そこで同社では、今後はデジタルフォトフレームとスキャナを組み合わせた「YASHICA DVF828」のような一台二役モデルや、複数のスキャナ機能をまとめた統合モデルの発売を検討している。
販売台数・金額ともに対前年比2倍近くまで伸びているスキャナ市場の伸長の背景には、法人需要として、環境への配慮や、文書管理のしやすいペーパーレス化への流れがある。さらに、スキャンしたデータを閲覧する機器として、スマートフォンなどのモバイル端末の普及が後押ししている。藤岡社長は、フィルム専用以外のタイプを拡充することで「企業内個人を取り込みたい」と意気込む。
エグゼモードは、スキャナ全体の7月「BCNランキング」メーカー別販売台数シェア11.4%では4位につけており、15.2%で3位のエプソンに迫っている。藤岡社長は、ペーパーレス化の動きを受けて、「企業内の部署や個人に一台というニーズが高まっている」と判断。さらなる市場の拡大に期待する。今秋、新製品の投入と取引先の販売店の数を増やすことで、2010年末までに「BCNランキング」のメーカー別販売台数シェアでNo.1を目指す。(井上真希子)
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