店頭流通
デル 販売チャネルの多様化で勝負 リテール販売強化と直販の改善を図る
2010/09/02 18:45
週刊BCN 2010年08月30日vol.1347掲載
井上英樹 コンシューマー事業部 ダイレクト営業本部 本部長 |
リテールビジネスを強化すると同時に、デルがこれまで強みとしてきた直販の改善にも力を入れていく。直販では、デザインやスペックのカスタマイズだけでなく、PC本体だけでは他社との差異化が難しくなっている今、同社は直販ならではのサービス/サポートをキーワードに掲げている。具体的には、電話やウェブサイトでの相談、翌日即納、支払い方法の多様化など、直販のメリットを訴求する。また、2009年5月に販売を開始した本格ゲーマー向けブランド「Alienware(エイリアンウェア)」で、ゲーミング市場への取り込みを強化していく。「『Alienware』は、この1年、非常に反響がよかったので、これからも伸びが期待できる」(井上本部長)と、ゲーミング市場でビジネスチャンスをみている。
マーケティングでは、Twitterを舞台にネットの世界で同社の存在感を強めていく。Twitterでキャンペーン情報を流すことに加え、利用者からのフィードバックを受けて相互コミュニケーションを広げることで、20~30代の男女を中心としたユーザー獲得へ取り組んでいる。今後、ウェブマーケティングをTwitter以外のプラットフォームにも拡大していくという。
地上デジタルチューナー内蔵PCに関しては、高まりつつある市場のニーズを把握し、投入を検討中。地デジ内蔵PCを販売しているメーカーが相次ぐなか、同社は現時点で内蔵モデルを販売していない。今後について、井上本部長は、「地デジチューナーは、やはりPCに入っているべきだ。地デジチューナー内蔵PCの人気が高まっている傾向を、当社は無視するつもりはない」と語った。(ゼンフ ミシャ)
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