店頭流通
ラオックス 本店の売上高が2倍以上に 7割占める外国人観光客
2010/08/26 18:45
週刊BCN 2010年08月23日vol.1346掲載
飯野信和店長 |
来店する外国人の8割は中国人だ。今年7月、日本への観光ビザ取得要件が緩和されたことから、日本では中国人観光客増加への期待が高まっている。飯野店長は、「必ずしも規制緩和の影響とは言い切れないが、夏休みに入ったこともあって、家族連れのお客様が増えている」と語る。そして、「顧客あたりの単価は下がっているが、免税品は業界で価格を統一するという暗黙のルールによって価格競争がほとんどなく、売上高はリニューアル前の2倍以上」という。
とくに人気が高い製品は、ニコンやキヤノンのデジタル一眼カメラや、タイガー魔法瓶、象印マホービン、パナソニックなどの4万円前後のIH炊飯器、高級時計など、持ち帰りが可能な製品。また、「子ども連れのファミリー層には、PSPが大人気」(飯野店長)だという。
外国人が日本で家電製品を購入する理由は、日本の製品が機能や品質が高いことに加え、「偽物をつかまされることもなく、間違いがない。安心というイメージがある」(飯野店長)からだ。日本のメーカーが日本国内で製造していることが人気の決め手となっている。面白いのは炊飯器で、「帰国してからも、日本で食べたようなおいしいご飯が食べたい」と、買って帰る人が多いという。
また同店では、日本の刃物が外国人からの評価が高いことから、包丁や爪切りの品揃えを充実させている。とくにおみやげとして手軽な爪切りは、「一人で40本購入する人もいる」(飯野店長)ほどの人気で、20種類を置いている。さらに、「ハローキティは外国人にも大人気。秋葉原にはサンリオショップがないので、グッズの充実に力を入れている」など、ニーズに対応している。
外国人には、「次の来日時にも、また来店してもらえるよう、接客を手厚くしている」と飯野店長は話す。(田沢理恵)
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