店頭流通
Gデータソフトウェア/ジャングル 連携強化でシェア拡大へ 製品の強みをシンプルに伝える
2010/08/26 18:45
週刊BCN 2010年08月23日vol.1346掲載
ドイツに本社を置くGデータは、2006年に日本に進出し、09年2月にジャングルと提携。今回、ジャングルとの関係を強化することで、日本市場で活動の本格化を図っている。「日本のセキュリティ市場は、強いメーカーがひしめきながらも、まだまだ可能性がある」と語るのは、Gデータ日本法人のJag 山本社長。7月に最新版の「G Data インターネットセキュリティ 2011」を発売し、「99.9%のウイルス検出率」を前面に押し出して、競合他社と戦っていく。
「ひと言で製品の強みを表す『99.9%のウイルス検出率』というキャッチフレーズは、シンプルでユーザーに伝わりやすい」と山本社長。さらに「99.9%」という数字はテスト団体が自主的に実施したテスト結果であり、Gデータが依頼したオーダーテストや自社テストより信頼性が高いことをパッケージやポスターに大きく謳っている。
Gデータがマーケティングのキーワードに掲げるのは、「ユーザーとの対話」だ。具体的には、TwitterやYouTubeなどを利用して、つぶやきや動画というかたちで製品を積極的にアピールしている。
一方のジャングルは、Gデータとの連携強化を通じて、現在、主力製品のハガキソフト「筆ぐるめ」に比べて売り上げが小さいセキュリティ事業の拡大を追求する。「ハガキ作成ソフトの市場は、ここ数年、縮小傾向にある。その対策として、将来も安定した需要が見込めるセキュリティソフトを、事業の第2の柱にしていきたい」(松下部長)と意図を語る。シェア拡大に向けては、「大手家電量販店をはじめ、リテールでの展開に力を入れたい」と、販路を拡大する構えだ。
Gデータが日本に進出して4年。「安定した収益が出るまでには、5年かかるとみている」という山本社長の言葉からすれば、残りは1年。ジャングルと深い関係を築き、2011年にかけて大きな飛躍を目指す。(ゼンフ ミシャ)
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