店頭流通
ハイアールジャパンセールス 家庭用フリーザーで隙間市場を狙う 冷凍食品の需要拡大を追い風に
2010/07/29 17:00
週刊BCN 2010年07月26日vol.1343掲載
ラインアップは11機種
ハイアールジャパンセールスの冷凍庫のラインアップは、現在11機種。日本の大手家電メーカーの1~3機種を大きく上回る。同社は、冷凍加工食品の味の向上や、食品を冷凍して効率よく調理するなど、家庭でのフリーザーニーズを分析し、日本市場向け製品を開発。「国内の大手家電メーカーが力を入れていない隙間を狙って商品を投入している」(森脇利行・営業企画部販売企画主任)。販売チャネルは、イオングループや家電量販店、ホームセンターなどで、2002年の設立以後、年々販路拡大を図ってきた。日本冷凍食品協会が、今年3月に実施したインターネット調査「冷凍食品の利用状況実態調査」によると、主婦の冷凍食品の利用頻度は、週2~3回が31.6%で最多。週の平均利用回数は、2.0回だった。さらに、お弁当を作っている主婦の過半数を超える55.7%が、週2~3回以上、ほぼ毎日冷凍食品を利用している。また冷凍食品の魅力として、87.8%が「買い置きができる」こと、84.8%が「調理の手間が省ける」ことを挙げているなど、冷凍食品へのニーズが高まっていることがわかる。
また、同社のユーザー調査では、ユーザーの冷蔵庫に対する不満点として、「冷凍室が足りない」ことがトップに挙がっている。こうした“冷凍庫需要”を受けて、前開き式タイプ4機種と上開き式タイプ6機種、上開き式+引き出し式の計11機種を揃えた。都心部では前開きタイプ、地方で上開きタイプの需要が高い傾向があるという。
価格は、売れ筋の棚数5段で冷凍庫容量136Lの前開きタイプ「JF-NUF 136A」が実勢価格3万9800円、棚数4段で容量100Lの「JF-NU100B」が2万4800円。
4段で100Lの「JF-NU100B」が2万4800円と低価格
ハイアールジャパンセールスの親会社、海爾集団(張瑞敏CEO)は、中国の総合家電メーカー。冷蔵庫、洗濯機など、日本全体の出荷台数の約3倍に当たる数量を生産できるボリュームメリットによって、低価格を実現している。さらに、性能に厳しい眼をもつ日本の消費者に対して、「品質も絶対条件」であることを強調している。
6月1日には、冷凍庫のスペシャルサイトをオープンした。利用シーンや使い方の提案、冷凍・解凍術やレシピなどを紹介するほか、7月1日~9月15日までは「スマートレシピコンテスト」を開催。キャンペーンによる製品訴求にも力を入れている。(田沢理恵)
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