店頭流通

ユニットコム サポートサービスをアピール PC初心者層の獲得を狙う

2010/07/08 18:45

週刊BCN 2010年07月05日vol.1340掲載

 単価下落が進むPCパーツ市場。PC専門店「パソコン工房」「Faith」「TWO TOP」を運営するユニットコムは、新たな顧客を開拓して収益を確保するため、サポートサービスに力を入れている。

 同社のサポートサービスは、PCの修理から組み立て代行、各種アップグレード、静音化、ウイルス感染駆除まで、約100項目にのぼる。強みは、「店頭で作業していること」(小川正敬・PCショップ統括部マネージャー兼秋葉原地区統括マネージャー)。大手量販店では、サポート受付後、実際の作業は下請け会社に委託するのが普通だ。預かった修理品が手元にないので、ユーザーが問い合わせをしても、その場で回答できなかったり、返却まで数日かかったりすることが多い。

 これに対してユニットコムでは、すべてのサポート作業を店頭で行っている。そのため、「ユーザーの疑問にはその場ですぐに答えられるし、その日のうちに作業が完了することもある」(小川マネージャー)という。また、ユーザーの要望をデータで管理し、それまでメニューになかったものは、随時メニューに追加している。

 ユニットコムは、これまで新聞の折り込みチラシに、BTOパソコンやパーツの安売り情報を掲載してきた。しかし現在は、同社の店舗をほとんど利用したことのないPC初心者を顧客として取り込むことを目的に、サポートサービスを積極的にアピールしている。

 6月11日には、500円で各種診断サービスを利用できる「パソコンワンコイン診断!」を開始。これを全国の新聞折り込みチラシで訴求したところ、「サポートサービス利用者は8割増」(小川マネージャー)という。一般ユーザーが利用しやすいサポートサービスをアピールすることで、新たな顧客層を開拓し、収益増を狙う。(武井美野里)

パソコン工房秋葉原本店とフェイス秋葉原本店のサポート総合受付カウンター
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