店頭流通

パナソニック タッチ機能搭載のコンバチブルタブレットPC発売 店頭販売で法人需要も狙う

2010/06/17 18:45

週刊BCN 2010年06月14日vol.1337掲載

 パナソニック(大坪文雄社長)が、高いモバイル性能を誇るノートPC「Let's note(レッツノート)」の夏モデルを発表した。この夏は、タッチパネルモデルを店頭販売の目玉にする。

奥田茂雄ビジネスユニット長
 「Let's note」のタブレットモデルは、これまでは法人向け需要が中心だった。しかし「コンシューマでもあるビジネスパーソンへの認知度向上とユーザーのすそ野を広げる」(奥田茂雄AVCネットワークス社システム事業グループITプロダクツビジネスユニット長)との狙いから、量販店でも積極的に売り出していく。

 販売するのは、コンバチブルタイプのタブレットPC「CF-C1」。ディスプレイに12.1型のタッチパネル液晶を採用し、指やペンでの入力、マルチタッチに対応する。アプリケーションやウェブサイト、画像の上に手書きやペンで入力ができる独自のユーティリティソフトも用意した。「他社のタッチパネルPCにはない性能の高さをアピールする」(奥田ビジネスユニット長)。

 ディスプレイのヒンジ部は、開閉用と回転用を分離することで高い耐久性を確保。衝撃や圧迫に強い設計で、ディスプレイの部品に薄型基板、天板素材にマグネシウム合金を採用するなど、軽量化も図った。店頭では、タッチ機能を前面に押し出した展示を行っていく考えだ。

 パナソニックは、ビジネスパーソンが個人ユーザーとして購入し、性能や使い勝手のよさを実感することをきっかけにして、企業がまとめてビジネスユース用として購入することを期待している。また、タッチパネルはPCの操作が簡単なことから、使い方に不慣れな中高年層や子どもの需要も見込む。

 タッチパネルのタブレットPCは、在庫管理端末や営業用のプレゼンテーション端末として、法人市場でのニーズは高かったが、コンシューマ市場での普及はあまり進んでいなかった。しかし、アップルのiPadやiPhoneなど、タッチパネル搭載機器の登場で、市場での認知が高まるとともに、一般ユーザーにも利用が広がっており、「販売に追い風が吹いている」(奥田ビジネスユニット長)とみている。一方で、販売は受注生産方式にしており、今後どの程度の需要が見込めるのかを慎重に見極めていく考えだ。(米山淳)

タッチパネル搭載のコンバチブルタブレットPC「CF-C1」
  • 1