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ノートPC、台数・金額で前年超え スマートフォン台頭で市場構造に変化

2010/06/17 16:51

週刊BCN 2010年06月14日vol.1337掲載

 ノートPC市場は11か月ぶりに販売台数・金額ともに前年を上回り、4月は前年同月比で台数が100.5%、金額は105.3%だった。Windows 7発売以前は落ち込みが激しかった平均単価(税別)だが、2009年10月にWindows 7搭載モデルが登場したことで9万円前後まで浮上。その後、安定して推移している。

 タイプ別では、09年4月以降、A4サイズを中心とする「スタンダード」が販売台数構成比を拡大し、10年4月は78.5%を獲得。一方、「ネットブック」は09年6月の33.1%をピークに下がり続け、10年4月には14.1%になった。ネットブックが低下した要因は、消費者向け超低電圧版CPU「CULV」を搭載したPCが登場したことで、ネットブックを除くモバイルPC「スタンダードモバイル」の比率が上昇したため。

 このほか、iPhoneをはじめとしたスマートフォン市場の伸長もネットブックの売れ行きに影響を与えたとみられる。09年4月の販売台数を基準とする指数をみると、09年7月のiPhone 3GS発売や10年1月のソフトバンクモバイルの料金割引キャンペーン「iPhone for everybody」が後押しし、販売台数は伸び続けている。さらに、10年4月にはNTTドコモがXperia、ソフトバンクモバイルがHTC Desireを相次いで発売し、販売台数は前年同月比で3倍を超えた。

 6月はKDDI(au)がスマートフォンの新製品を投入することから、市場は一層拡大すると予想される。今後、スマートフォン市場の成長によって、スマートフォン市場がノートPCのユーザーを奪うという状況は避けられないだろう。

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