店頭流通

W杯の販売効果は!? 家電量販店の期待度を探る(100満ボルト編)

2010/06/14 19:14

“生活シーンの販売”で他店との違いを打ち出す

 W杯商戦では競合との戦いもある。江戸川店の近隣にはヤマダ電機などが店を構える。「価格はもちろん、店頭では機能ではなく、使ったときのイメージの提案や丁寧な説明の接客を心がけて違いを出す。そういう意味で我々は『生活シーン販売業』だと思っている」と、椎塚店長は力を込める。

店舗オリジナルのラック型ホームシアター

 こうした戦略で販売成果をあげているアイテムの一つがラック型ホームシアターだ。江戸川店では、テレビ台メーカーのヤマキヨが製造したラックにオンキヨーのサラウンドシステムを組み込んだオリジナルのラック型ホームシアターを販売しており、薄型テレビの購入者に割安で提供している。

売り場の一角に設置したホームシアターの体験コーナー

 現場では、薄型テレビの購入者をフロアの一角に設けたホームシアターの体験コーナーに案内。テレビの映像と臨場感溢れる音を体感してもらっている。これで「多くのお客様は購入してくれる」(椎塚店長)という。また、「『ホームシアターのことを教えてくれた店はここだけ』と感謝されたこともある」。販売は好調で「収益の大きな部分を占めるようになっている」と、椎塚店長は話す。

サイズごとで最適な視聴距離が一目でわかるコーナーも設けた

 生活シーン提案では、薄型テレビの購入者に向けてテレビの画面サイズごとの適正な視聴距離がひと目でわかるコーナーもつくった。こちらもお客様からの反応は上々だという。「価格に厳しいお客様が増えている。他店と価格面で戦っていくのはもちろんだが、こうした取り組みを通じて、お店のファンづくりにつなげたい。実際、当店を選んでくれるお客様もかなり増えてきている。この取り組みはずっと続けたい」と椎塚店長は意気込んでいる。(BCN・米山淳)

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外部リンク

100満ボルト=http://www.100mv.com/