店頭流通
ビックカメラ 「カメラ女子」獲得へ売り場を強化
2010/06/10 18:45
週刊BCN 2010年06月07日vol.1336掲載
池袋東口カメラ館のこれまでの顧客層は、男性が中心だった。「カメラ館というと、どうしても専門性が強いイメージで、女性が入りにくかった」(池袋東口カメラ館4・5・6・7階カメラ用品コーナーの嶋崎優香梨主任)という。しかしこのところ、一眼レフカメラでの撮影を趣味にする「カメラ女子」の存在がマスコミで取り上げられるなど、女性が一眼レフを使うシーンも珍しくなくなってきた。同店でも、「最近は3割程度を女性が占めるようになってきている」(嶋崎主任)という。
こうした状況から、同店では「撮影だけでなく、自分でカメラをもつことや、カメラのある生活を楽しみたい」という女性客のニーズに合わせ、カメラ本体と周辺機器の品揃えの強化と、効果的な展示に取り組んでいる。例えばケースやストラップは、ボディの色やデザインに合わせて選べるように、製品数とカラーバリエーションを増やしている。
5月中旬からは、3階のカメラ売り場の入り口に、「森ガール」(森にいそうな女の子)をイメージしたコーナーを設け、女性からの人気が高いオリンパスの「OLYMPUS PEN Light E-PL1」やパナソニック「LUMIX G2」、100色からボディカラーを選択できるHOYA「PENTAX K-x」の露出を高めている。
また、6階のカメラバッグ売り場の入り口にも「森ガール」の展示台を置き、凝ったデザインのカメラポーチやケースをディスプレイし、女性にアプローチしている。
4階のアルバム売り場では、デザイン性の高い装飾テープや台紙、アルバムなどのグッズを豊富に揃え、プリントした写真をかわいらしく装飾してアルバムにする楽しみを提案している。
嶋崎優香梨主任 |
女性をターゲットに据えた展開で、今後の課題となるのは、ユーザー候補の育成だ。現在は2か月に1回のペースで開いている女性向けの写真セミナーを、「今後は毎月開催したい。また、撮影からプリントまでの写真の楽しみ方を提案する初心者向けのセミナーも企画したい」(嶋崎主任)といったように、女性ユーザーを新しく獲得することや既存ユーザーの満足度アップ策の展開に意欲を示している。(田沢理恵)
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