店頭販売奮闘記

【店頭販売奮闘記】パナソニック(後編) スペースを確保、製品の「演出」に注力

2010/06/03 18:45

週刊BCN 2010年05月31日vol.1335掲載

 このコーナーでは、店頭販売に注力するメーカーの販売第一線の動きを紹介する。(前編)では各社の販売戦略や体制を、(後編)では現場の奮闘ぶりを追う。

小林寛子
マーケティンググループ
マーケティングチーム
主事
 カー用品店と家電量販店の二つの主要販路をもつパナソニックのカーナビゲーション「Strada(ストラーダ)」。店によってターゲット層が異なるので、来客にいかに製品をアピールするかについても、それぞれの手法をとる。

 マーケティングチームの小林寛子主事は、家電量販店を担当している。現状ではカー用品店の売り上げのほうが大きな比率を占めているが、家電量販店での販売に注力してユーザー層を拡大しようと、積極的に打って出る姿勢をみせている。

 店頭で自社製品を目立たせるには、売り場を確保することが重要だ。「スペース確保は至難の業だが、幸い、量販店はカー用品店と比べて融通がきくので、なるべく広い面積が取れるよう努めている」(小林主事)と語る。単に面積を広く取るだけでなく、他社製品に比べて「Strada」が来客の目を引くような展示を行うことが、大きなポイントとなる。そこで、小林主事は、駅周辺の都市型家電量販店を中心に、ほかの店頭とひと味違う展示台の採用に踏み切った。パナソニックのロゴがぴかぴか光り、ライトアップされたプラスチック製の展示台だ。「店頭側からは少し抵抗を示されたが、とにかく目立つので、いいのでは」と小林主事は微笑む。

 もう一人、同チームの宮島憲一主事はカー用品店での販売を担当している。カー用品店では、男性ユーザーが最も重視するとみるハイスペックを前面に押し出している。自動車のインパネを想定した展示台を用い、渋滞の迂回ルートを探索できる機能など、技術の側面を訴求。

 家電量販店にせよ、カー用品店にせよ、「Strada」のもつ「付加価値」を伝えることによって他社製品との差異化を図ろうと、小林主事と宮島主事は知恵を絞り、お客との接点となる店頭を巡っている。(ゼンフ ミシャ)

ビックカメラ池袋本店で
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