店頭流通
PCデポ、エコポイントが逆風に、2009年度は増収減益、今年は薄型テレビ販売に進出
2010/05/14 18:45
とくに下期の悪化が顕著だった。エコポイント対象製品を商材にもつ家電量販店に対抗する手を打ったものの、結果的には「3月のエコポイント需要に対する打つ手がなかった。というよりも、PCの値下げなどを行っても効果が出なかった」(野島社長)と、顧客獲得に苦戦。既存店の客数を比較すると、第3四半期は前年同期比89.5%、第4四半期は85.2%に落ち込んだ。
商品別では、パソコンの売上高が前年比6.0%増の107億8700万円。Windows 7発売前の買い控えがみられたほか、発売後も効果は限定的だった。周辺機器は単価下落が響き、同0.6%減の123億6700万円となった。一方、同社が強みとする技術サービスは堅調に推移し、サービス売上高は41.5%増の66億5400万円に拡大した。
同社は、500坪以上の大型店の出店を加速しており、4月に市原インター店を開店。10年度(11年3月期)は、市原店のほか、静岡県富士市、東京八王子市などに、計5店舗を出店する。
強みとしているパソコン修理などの「パソコンクリニック」は、年度内をめどに、家電量販店や他業種量販店でのインショップ出店、ショッピングセンターなどへのテナント出店、駅前やロードサイドなどへの単独出店を計画している。
新たに、大型店で国内大手メーカーのテレビ販売を始めることを表明。商品数は、「800坪規模の家電量販店の展示数に匹敵する60-70台を展示する」としている。6月に埼玉県所沢市に開設する物流センターの稼働を機に、まずは市原と幕張(千葉県)の大型店2店で販売を始める。
2010年度通期の連結業績予想は、売上高が前年同比4.6%増の468億円、営業利益が同41.9%増の17億4000万円、経常利益が同34.0%増の17億5000万円、当期純利益が21.2%増の8億2000万円。年末にはエコポイント制度の駆け込み需要が逆風になる可能性もあるが、野島社長は「一部店舗でテレビの販売を開始するほか、新しいテクノロジーを用いた製品をキャッチアップして予算達成につなげていく」と、意気込みを示した。
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