店頭流通
メルコホールディングス、09年度連結決算は減収増益、地デジ関連が好調
2010/05/07 18:45
製品別の売上げをみると、内蔵メモリとUSBメモリを合わせたメモリ製品は、前年同期比15.9%減の198億5000万円だった。内蔵メモリは、国内需要の減少と北米市場の撤退で売上高が減少。USBメモリは、部材の価格が下がったことで市場全体の価格も下落したが、販売努力によって台数・売上げとも増加した。
外付けHDDやネットワーク対応HDD(NAS)のストレージ製品は、在庫を圧縮したことによる損失の抑制と、地上デジタルテレビの番組を保存する専用HDDの需要によって、同0.2%増の554億8000万円だった。有線・無線LANのネットワーク製品は、同5.3%増の214億2500万円。現製品のコストダウンによって収益を確保した。
アナログテレビやPC向けの地上デジタルチューナーを含むデジタルホーム製品は、同10.5%増の37億7800万円。来年7月のデジタル放送完全移行に向けた需要に加え、総務省の「地上デジタル放送受信機器購入支援事業において無償給付するチューナー」に採用されたことが後押しし、売上げは拡大した。このほか、マウスやUSBハブなどのサプライ製品は、同1%増の94億4700万円、撤退したLCDなど、その他が同15.4%減の69億2600万円だった。
松尾民男取締役管理本部長は、10年度を「PC周辺機器の需要は横ばい」とみており、地デジチューナーをはじめとするデジタル家電周辺機器の伸張に期待する。特にデジタルホーム製品は、前年同期比40.3%増の53億円を目指す。松尾取締役は「現時点ではまだ製品数は少ないが、今後はラインアップを増やしていく」との方針を示した。
10年度通期の連結業績予想は、売上高が前年同期比11.2%増の1300億円、営業利益が同6.1%増の80億円、経常利益が同4.5%増の80億円、純利益が同1.8%減の49億円を見込む。
- 1
関連記事
<BCN座談会>デジタルライフ推進協会を新設 ユーザビリティ向上を提言へ
メルコHD、I・Oデータ、デジオンが社団法人デジタルライフ推進協会を設立