店頭市場ピックアップ

バッファロー、マウス市場で首位 参入初、廉価版が奏功

2010/05/06 16:51

週刊BCN 2010年05月03日vol.1332掲載

 今年3月のマウス市場では、長期間にわたって首位に君臨してきたエレコムを抜き、バッファローコクヨサプライがトップシェアの座についた。市場参入からほぼ6年。競合他社をしのぐ低価格戦略で躍進した。とはいえ、両社のシェア差はわずか0.1ポイント。この先も、主導権争いが激化するのは必至だ。

 マウスは単価が低いので、店頭市場では軽視されがち。だが、市場規模は決して小さいわけではなく、金額ベースでみると入力装置として対をなすキーボードの3倍以上で、急成長を遂げているICレコーダやデジタルフォトフレームに匹敵する規模を誇る。

 バッファローコクヨサプライ(当時はバッファロー)がマウス市場に参入したのは2004年夏。トップシェアを堅持するエレコム追撃に向け、ブランド認知の確立と低価格戦略を推進してきた。その戦略が実を結び、今年3月には台数シェアでエレコムを0.1ポイント上回る23.1%を獲得。参入以来初のトップシェアの座についた。

 ただ、接続方式別に分析すると、バッファローコクヨサプライのシェアはやや偏りがみられる。有線ではエレコムを上回る26.2%を確保して急伸した半面、無線では19%台にとどまり、ロジクール、エレコムに次ぐ3位に甘んじている。

 売れ筋である無線の場合、エレコムのボリュームゾーンは「3000~4000円未満」で35.5%に対し、バッファローコクヨサプライは「1000・2000円未満」が半数を占める。バッファローは、無線領域でも廉価版に力を注いでシェアを稼ぐことができるかが注目される。

  • 1