店頭流通

エツミ 撮影をサポートするライブビューフード 「一眼レフで動画」に活路見出す

2010/04/28 18:45

週刊BCN 2010年04月26日vol.1331掲載

 三脚やカメラバッグなどの写真用品を販売するエツミ(粥川博行社長)は、デジタル一眼レフカメラの動画撮影用ライブビューフード「E-6273」を4月下旬に発売する。ライブビューフードは、これまで主に業務用として高額な製品があったが、価格を抑え、利便性を追求したコンシューマ向けモデルとして投入する。

営業第一課
地頭所和徳氏
 「E-6273」は、液晶モニタの画像を拡大するルーペと、遮光用のモニタフードを組み合わせたアイデア製品。カメラ背面の液晶モニタに粘着性のポリウレタンで装着することで、動画撮影時などに液晶モニタに差し込む光をさえぎり、拡大しながら見ることができる。専用ブラケットやカムコーダーサポートなど、別売の固定器具を使えば、ファインダーをのぞいた状態でしっかりとカメラをホールドできる。価格は、業務用やコンシューマ向け他社製品より抑えた7800円に設定した。

 「E-6273」は、2009年7月、神谷正弘・執行役員顧問が構想を練って製品化。神谷顧問は、「写真用品はカメラの引き立て役。撮影時に不足しているものを発見し、それを補うのがわれわれの使命」と語る。ビデオカメラ向けのサイズの大きなラバー製アイカップなど、今回の製品に盛り込めなかった要素は、次期モデルの付加価値として検討していく。

 世界初の動画撮影対応デジタル一眼レフ、ニコン「D90」の登場からおよそ1年半。高品位な動画が撮影できる一眼レフは増えている。しかし実際のところは、「一眼レフで動画撮影というスタイルは、ユーザーにはそれほど浸透していない」というのが営業第一課の地頭所和徳氏の実感だ。それは、撮影時の操作や撮った後の処理を考えると、ユーザーはある程度の知識やPC環境をもつ中・上級者に限られるからだ。

 エツミは動画撮影用のアクセサリとして、「E-6273」のほか、ホットシューに取り付けて外付けのライトやマイクを装着する三脚アダプタも同時に発売する。これらのアクセサリを軸に、ユーザーに「一眼レフで動画を撮る」撮影スタイルを提案していく。(井上真希子)

E-6273
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