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デジタルライフ推進協会 健全なルールづくりに向けて本格始動

2010/04/28 18:45

週刊BCN 2010年04月26日vol.1331掲載

 2010年2月1日に設立されたデジタルライフ推進協会(牧誠代表理事=メルコホールディングス社長)が、今春から本格的に活動を開始する。「技術」と「普及・啓蒙」の二つのテーマでワーキンググループを設けるほか、会員企業の誘致活動も始める。メルコホールディングス内に事務局を設け、3月下旬には中島正憲氏が事務局長に就任し、体制を整えた。地上デジタルテレビの普及に伴い、家電に関連する周辺機器を開発しやすくする環境づくりに向けて、家電・IT業界に働きかける。

「テレビ周辺機器市場を立ち上げたい」

牧誠代表理事
 デジタルライフ推進協会は、メルコホールディングスとアイ・オー・データ機器、デジオンの3社が立ち上げた一般社団法人。メルコホールディングスの牧社長が中心となって昨夏から準備を進め、今年2月に立ち上げた。「デジタル関連機器を幅広いメーカーが開発するための環境づくりが協会設立の主な目的」(牧代表理事)だ。

 地上デジタル放送への移行などで、デジタル情報の利用形態が多様化するなか、「関連製品の開発と、著作権を保護したデジタル情報の流通方法とルールを幅広く議論する必要があるが、現時点では一部のメーカーに限られており、健全な状態ではない」と牧代表理事は主張。実現のためには、1社単独ではなく同じ考えをもつ企業が集結する必要があると判断し、一般社団法人を設立することとなった。「PC周辺機器のメーカーは“一匹狼”的な企業が多く、他社と連携することはあまり考えてこなかった。だが、今回は1社だけではどうにもならないので、他社との連携が絶対に必要だと思った」と牧代表理事は、異例のアライアンスであることを強調している。

中島正憲事務局長
 牧代表理事は、「PCの普及に伴って周辺機器市場が立ち上がったように、地上デジタルテレビの周辺機器も、健全な環境が整えば多様な商品が生まれる。PC周辺機器市場のように、デジタルテレビ周辺機器市場を立ち上がらせたい」と意気込みを示している。

 約2か月間の準備期間を経て4月から本格的な活動を開始し、まず多くのメーカーが製品開発に参加するために、「どのような技術やルールが必要かを議論するワーキンググループを設置する」(中島事務局長)。同時に現在3社の会員企業を増やすための交渉も始める計画だ。すでにカーナビメーカーや家電量販店など、数社が活動内容に賛同している。メーカーだけでなく、販売店やデジタルコンテンツ保有企業などにも幅広く声をかけ、会員として取り込み、情報発信力を高めていく考えだ。(木村剛士)
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