店頭販売奮闘記
【店頭販売奮闘記】ソニー(前編) 若年層の開拓で巻き返し
2010/04/22 18:45
週刊BCN 2010年04月19日vol.1330掲載
立松聖司 ソニーマーケティング 統括課長 |
「DMPのユーザーは中高生にまで広がっており、最初に手にするDMPがウォークマンになれば、ファンの獲得と買い替えにつながる」(立松聖司・ソニーマーケティングパーソナルAVマーケティング部パーソナルミュージックエンタテインメントMK課統括課長)のが狙いだ。若年層獲得の切り札が、曲の再生に合わせて歌詞を表示する機能を搭載するSシリーズ。独自調査で10代が歌詞に愛着をもち、重視していることから歌詞機能を採用した。
若年層ユーザーの購入は親が子供に買い与える形になる。そこで、Sシリーズでは「親に買ってもらうための説得材料」(同)として、再生のスピードコントロールなどの語学学習機能も盛り込んだ。店頭ではモニタに歌詞表示のデモを大画面で見せて機能をアピール。店頭スタッフが語学機能を一緒に説明し、購入につなげている。
現在、ウォークマンはSシリーズをはじめ高性能モデルなど5シリーズを展開する。全機種を通じてアピールをしようとしているのが「iPodにはない音の良さ」(同)だ。ウォークマンには機種によってノイズキャンセリングなど、ソニーが培ってきた高いオーディオ技術が盛り込まれている。
これまで店頭では、付属のヘッドホンで実際に音楽などを試聴させ、音質を確かめてもらう展示が一般的だったが、「これで十分とはいえない」(同)と感じており、ウォークマンの音の良さを「体感」ではなく、どう「実感」してもらうかに取り組んでいるところだ。(米山淳)
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