店頭流通

ソニー レンズ交換式デジカメを戦略製品に

2010/04/01 18:45

週刊BCN 2010年03月29日vol.1327掲載

 ソニーはデジタルカメラ事業で「ミラーレス」と呼ばれるミラーのないレンズ交換式デジタルカメラを2010年の戦略製品に掲げる方針だ。デジタルカメラ市場は、とくにコンパクト分野で価格下落や需要の一巡で厳しい状況にあるが、ソニーはレンズ交換式デジカメを「コンパクトデジカメの新しい価値として提案し、マーケットを拡大する」(今村昌志・業務執行役員SVPパーソナルイメージング&サウンド事業本部本部長)狙いだ。

今村昌志 業務執行役員
 発売時期や価格は未定だが、2010年内の投入を目指して、ソニーはレンズ交換式デジタルカメラ開発を進めている。小型でカメラは新たに開発するAPSサイズのCMOSセンサーを採用し、AVCHD規格でのフルハイビジョン(フルHD)動画撮影機能を搭載。同社のデジタル一眼レフ「α」ブランドのカメラとして販売する予定。

 交換レンズのマウントの詳細も非公開だが、今村本部長は「大きなレンズ交換の可能性を追求する」と話し、「α」のレンズ群との互換性を視野に入れていることを明らかにした。

 ターゲットは、コンパクトデジタルカメラよりも画質の高い写真を撮りたいが価格や重さ、操作などでデジタル一眼レフに踏み出せないでいるユーザーに置いている。

 コンパクトデジカメからの買い替えやステップアップ需要を見込んでおり、「小型・軽量でデジタル一眼レフ並みの画質を確保」(今村本部長)すると同時に、操作面では大型液晶画面と操作ダイヤルを使ったユーザーインターフェースを採用し、「コンパクトデジカメからの乗り換えユーザーでも使いやすい操作性を追求する」(同)考えだ。(米山淳)

2010年内に発売予定のレンズ交換式デジタルカメラ
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