店頭販売奮闘記

【店頭販売奮闘記】レノボ・ジャパン(後編) 「レノボとは何者なのか」を伝えることから

2010/04/01 18:45

週刊BCN 2010年03月29日vol.1327掲載

 このコーナーでは、店頭販売に注力するメーカーの販売第一線の動きを紹介する。(前編)では各社の販売戦略や体制を、(後編)では現場の奮闘ぶりを追う。

・(前編)から読む

古田竜夫
リテール営業部
部長
 レノボ・ジャパンが、本格的にリテール市場に参入したのは2009年9月。同時にリテール営業部を立ち上げ、新製品情報の告知や販促物の展示・提案など、販売店向け営業活動をスタートした。しかし、「店頭での認知度はまだ低い」(古田竜夫・ビジネスパートナー事業部リテール営業部部長)のが現実だ。かつてのIBMパソコン、ThinkPad時代からのファンがいる一方、来店するお客様にも、店員にも「レノボって何?」という人は少なくない。

 古田部長は、あるとき、店員から言われた。「問題なのは、レノボを知らないお客様に対して、私たちが説明できないことだ」。製品の説明の前に、まずはレノボとは何者なのかを理解してもらう必要性を痛感したという。そして、中国で創業し、05年にIBMのPC事業部を買収してThinkPadブランドを受け継いだこと、ThinkPadは日本人が開発していること、現在レノボは世界第4位のPCメーカーであることなど、「レノボ」を伝える勉強会を開始した。こうした取り組みによって店員の理解が深まり、少しずつではあるが、店頭でレノボ製品を勧めてもらえるようになってきたという。

ソフマップ秋葉原本館のPCコーナー
 現在は、店頭販促ツールの強化に力を注いでいる。例えば店頭のレノボ製品コーナーでは、日経パソコンの「2009年パソコンブランドイメージ・満足度ランキング ノート部門総合満足度」で1位となったことをPOPにして来店者にアピールするなどの方法で、認知度拡大を図っている。

 この3月には、Core iシリーズ搭載のノートPCに加え、ついに日本市場にデスクトップPCを投入。今後、一般ユーザーを獲得していくためには、「どれだけ実機に触れてもらえるかが勝負」とみて、古田部長は取り扱い店の拡大と理解促進活動、そして店頭展示の充実に意欲を燃やしている。(田沢理恵)
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