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パソコン市場、2月で息切れ デスクは好調もノートが苦戦

2010/03/25 16:51

週刊BCN 2010年03月22日vol.1326掲載

 エコポイントなどの影響で好調なデジタル家電とは対照的に、2月のパソコン関連は低調な動きとなっている。「パソコン」が前年割れに転じたほか、「記憶装置」「PCパーツ」「ディスプレイ」「パソコン拡張機器」は、引き続き大幅に落ち込んでいる。

 2月のノートとデスクトップを合算したパソコン市場は、前年同月比で台数ベース97.8%、金額ベース95.5%と伸び悩んだ。この背景には、ノートパソコンの低迷がある。一方のデスクトップパソコンの台数伸び率が前年同月比108.5 %と好調をキープしたのに対し、ノートパソコンは95.5%と精彩を欠いた。

 また、ノートパソコンのなかでは、最盛期に台数比率で3割を超えたネットブックの需要の落ち込みが顕著。2月は19.1%にとどまっている。年末商戦以降、ネットブック比率は2割を割り込み、一時のブームは沈静化傾向にある。ネットブックは、軽量・省電力でモバイル性に優れ、一世を風靡したが、使い込むにつれAtom系CPUの非力さゆえに、ユーザー離れが進んだようだ。これを見越したパソコンメーカー側も、年末商戦を機にネットブックよりも若干高性能な中間機を前面に打ち出し、ユーザーがそちらに流れた格好だ。

 平均単価は春商戦向け新モデルが登場しつつあることを受け、デスクトップが10万8000円、ノートが8万8000円と、1月に比べて上昇している。ただ、景気の先行きが不透明で企業の年度末需要も期待薄ななかで、春商戦まで回復の糸口は見出しにくい。

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