店頭販売奮闘記

【店頭販売奮闘記】レノボ・ジャパン(前編) 国内メーカーの優れた部分は見習う

2010/03/25 18:45

週刊BCN 2010年03月22日vol.1326掲載

 このコーナーでは、店頭販売に注力するメーカーの販売第一線の動きを紹介する。(前編)では各社の販売戦略や体制を、(後編)では現場の奮闘ぶりを追う。

古田竜夫
リテール営業部 部長
 1984年に中国で創業したPCメーカーのレノボは、04年12月に米IBMのPC事業部を買収。05年に“新生レノボ”が誕生した。日本法人であるレノボ・ジャパンは、同年5月に事業をスタート。以降、リテール販売ではIBM時代からビジネスユースで人気を集めていた「ThinkPad」シリーズを、一部店舗に限定して販売してきた。

 リテール市場向けに投入した第一弾製品は、08年12月発売のネットブック「IdeaPadS10e」。その後、翌年9月にネットブックのラインアップを拡充するとともに、CULV採用モデル、A4マルチメディアモデル、エントリーモデルなどラインアップを拡充し、本格的にリテール市場に参入した。同時にリテール営業部を立ち上げ、販売店向けの営業活動も本格化させている。

 古田竜夫・ビジネスパートナー事業部リテール営業部部長が率いるリテール営業部は、同氏を含めて4名体制。東京・六本木にあるオフィスを拠点に、関東エリアの販売店を中心に活動している。各店舗のラウンディング(巡回)については、従来ディストリビュータを通じた活動が中心だったが、09年10月に自社ラウンダーを抱える体制を構築。店員や来店者などからの、現場で得られる情報をいち早く収集できるようにした。さらに、3月からは、関西エリアにもラウンダーを配置するなど、販売店向けの営業活動を強化している。

 レノボのリテール営業部は、始動から半年が過ぎたところ。目指すのは、「店員さんに、レノボ製品を自信をもってお客様に勧めてもらえるようになること」だ。そのための格好のお手本が、ライバルの戦略だ。長い間国内PC市場で実績を積んできた国内メーカーの取り組みは、ライバルであっても見習うべきところが多い。例えば、この3月から配布を開始した総合カタログも、その一つ。販売店の開拓、各種ラインアップの展示拡大など、拡販に向けたチャレンジは続く。(田沢理恵)
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