店頭販売奮闘記

【店頭販売奮闘記】東芝(後編) “東芝本体と一緒に動いている”を実感

2010/03/18 18:45

週刊BCN 2010年03月15日vol.1325掲載

 このコーナーでは、店頭販売に注力するメーカーの販売第一線の動きを紹介する。(前編)では各社の販売戦略や体制を、(後編)では現場の奮闘ぶりを追う。

・前編から読む

伊藤操
東芝コンシューマ
マーケティング
茨城支店課長代理
 東芝製品の販売を担うのは、関連会社の東芝コンシューママーケティングだ。全国に87の拠点(2010年3月1日現在)を置く。茨城県と、隣接する栃木県の一部の量販店を担当するのが茨城支店・企業第一担当課長代理の伊藤操氏だ。白物家電、電球、ノートPCやテレビ、レコーダーなど、一般ユーザー向け東芝製品のすべてを担当する。

 年間を通じてすべての製品に力を入れるのはもちろんだが、AV家電は秋から年末、エアコンや冷蔵庫など白物家電は春から夏など、季節とテーマごとに店頭でのイベントを企画。多くの製品を担当するので、予定はぎっしりだ。

 09年からはエコポイント効果が現れ、とくにテレビが好調で、「一家のテレビを数台まとめて買うお客さんが増えてきた。最近は、すべてレグザを選んでくれたり、指名買いしてもらえる機会も増えてきた」と、伊藤氏は胸を張る。現場の最前線で奮闘する全営業担当者と、販売戦略を練る東芝の柴田健太郎・映像マーケティング事業部国内営業部部長とが「一体感を感じられるようになった」ことが好調維持の原動力になっている。

 販売店や来店者など、現場の生の声を入力する東芝コンシューママーケティングの独自システムを、東芝がチェックするという流れが定着。また、月に一回のネット会議で、全営業担当が、東芝幹部の話を聞けるようになったことなどから、お互いの距離が縮まった。東芝の販売戦略に、現場の生の声が反映されやすくなり、売りやすい環境が構築されてきたのだ。

 こうした日々の活動のなかで伊藤氏は、高画質や簡単録画などの商品力、安定供給力をアピールするとともに、“売りやすい”と店員さんに言ってもらえることを目指して、活動を展開している。営業活動のベースは、展示品の整備や、カタログの補充、在庫管理といった「あたり前のことをあたり前にやる」こと。あくまでも基本活動を重視しているのだ。(田沢理恵)
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