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PC横ばいも、無線LANまずまず 「IEEE802.11n」の動きに呼応

2010/03/11 16:51

週刊BCN 2010年03月08日vol.1324掲載

 2010年1月のパソコン市場は、販売台数で前年同月を5.8%上回った。しかし、金額ベースでは3.9%の前年割れになった。パソコンの販売状況に呼応する形で市場が伸びる傾向のあるパソコン周辺機器では、無線LAN関連やマルチメディア関連などで台数が前年同月を上回ったが、ディスプレイや記憶装置などは2ケタマイナスを記録するジャンルが目立っている。

 パソコンとパソコン関連市場が低調な状況下、まずまずの活況を呈しているのが無線LAN市場。09年9月に米電気電子学会(IEEE)が無線LAN規格「802.11n」を正式承認した。「802.11n」への移行が加速しているためだ。

 1月現在では、「AP(アクセスポイント)」「AP+アダプタ」の製品中、「802.11n」に対応するものが85.8%を占めている。この対応モデルの平均単価が昨年12月、今年1月と8000円で推移し、半年で1000円下がったことも、普及の一因になっているようだ。無線LAN市場は、7か月連続で台数、金額ともに前年同月を上回り、新生活シーズンを迎える春の商戦期も好調に維持できそうだ。

 一方、周辺機器の需要を支えるために必要なパソコンは、1月が台数5.7%増、金額0.3%減と勢いが鈍化している。パソコン市場自体は、全く新しい購入のきっかけが必要な状況だ。

 ちなみに、10月の「Windows 7」発売以来、回復基調が続いていたデスクトップPCも、1月に前年同月比で台数が5.7%増、金額が0.3%減とこちらも勢いが止まっている。新OS効果が長続きしない状況にある。

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