店頭流通
富士フイルム 「フォトブック」の認知率50%超え 300億円の市場形成を目指す
2010/03/04 18:45
週刊BCN 2010年03月01日vol.1323掲載
「フォトブック」は、1500円前後からと手頃な価格で、オリジナルの写真集を作ることができるサービス。小さな子どもを抱える夫婦が実家に帰省する際に、孫の写真を1冊にまとめておじいちゃん、おばあちゃんへ贈るなど、プレゼント品として人気を集めている。
富士フイルムがインターネットで15~69歳の男女約3000人を対象に行った調査によると、「フォトブックの認知率は50%を超えた」(岩田部長)という。同社は、認知度をさらに高めるため、テレビCMを2009年の春と夏に2回、年末にもお正月の風物詩となっている「お正月を写そう♪」シリーズとして放映した。
しかし、同調査での「体験率はまだ6%ほど。体験した7割以上の人がもう一度作りたいと思っている」(同)というデータも出たことから、まずは同様の調査で、1割程度にまで体験率を高めることを目指している。
体験率を高める方策として、同社のサービスを一定の金額以上利用したユーザーを対象に、抽選で賞品が当たるキャンペーンを09年の秋と冬に実施した。そのダブルチャンスとして、店頭で注文できるフォトブック「フォトブックスクエア」1冊無料券を抽選で秋には3万人、冬には2万人にプレゼントしている。
とくに「3月から4月は、卒業式、入学式シーズンで、先生から子供たちへ、生徒がサークルの先輩にプレゼントするといった、学生需要が期待できる時期」(岩田部長)。同社では、2010年2月4日~4月10日の期間で、インターネットでフォトブックを注文したユーザーに、抽選で豪華賞品をプレゼントする「卒業・卒園キャンペーン」を展開。このように、引き続きキャンペーンを積極的に行っていくことで、「現在60億円ほどの市場規模を、将来は200億円、300億円のマーケットに成長させたい」(岩田部長)と意欲的で、今後もフォトブックに力を入れていく。(武井美野里)
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